看護師さんがワーキングホリデーでオーストラリアを選ぶことは常に人気です。ここでは看護師さんたちが、どんなワーキングホリデー生活を過ごして、どのような仕事についているのかをご紹介していきます。(2023年3月更新)
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留学カウンセラー 桜井彰子
Contents
ワーキングホリデーはなぜ看護師に人気なのか?
ワーキングホリデーの相談に来る看護師さんはとても多いです。看護師さんは専門職のため、普通の女の子と違って転職の心配があまりないので、仕事を辞めることにそれほどためらないがない、というのも一つあります。
そして、比較的給与が高いため貯金が貯まりやすい。
さらに、日本での激務に疲れて、人生の夏休みとして、一度立ち止まって今後を考えたい人も多いです。
そんな看護師さんたちにとって、ワーキングホリデーはとても便利な制度です。18歳~30歳までの人なら誰でもビザ申請ができます。ワーキングホリデーはホリデーを楽しみながら、英語の勉強も出来て、仕事もできるビザです。リフレッシュも兼ねて留学したい、という看護師さんに人気です。
なぜオーストラリアを選ぶのか
オーストラリアは親日家も多く、時差も少なく、日本人にとってはとても暮らしやすい国です。どこにいっても日本食があり、長期で暮らす際に全く不便を感じません。また、移民の国であることから外国人に対して寛容で、仕事も多く、全体的に明るくフレンドリーな国民性です。
気候も温暖でほとんどの街が海沿いに開けているためビーチも近く、自然と一体となって暮らしています。人口もほどよく東京のようにごみごみした混雑がありません。人間らしく暮らせる国として、常に人気があります。
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現地で看護師として働けるのか
看護師さんがオーストラリアへワーキングホリデーに行く理由としては、ワーキングホリデービザを利用して、現地で看護師として働きたいという希望がある場合が多いです。
看護して働くことは可能ですが、日本の正看護師免許はオーストラリアでは適用されませんので、現地での資格が必要となります。ですが、オーストラリアで正看護師として登録するにはIELTS7.0といった高い英語力が必要となります。
そのため、ワーキングホリデービザで気軽に正看護師になることは難しいです。正看護師として働く場合は、ワーキングホリデービザではなく、学生ビザでまずは語学留学から開始して、しっかりと英語力をつける必要があります。
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アシスタントナースについて
敷居の高い正看護師の代わりに人気があるのが、アシスタントナースです。
アシスタントナースは介護施設や病院で補助的な役割をする看護師です。
こちらも現地にて専門学校で資格取得が必要となります。多くの看護師さんが病院勤務を希望されるかと思いますが、病院勤務のハードルはとても高いため、一般的には介護施設でアシスタントナースをすることが多いです。入居しているお年寄りの介助がメインのお仕事となります。
アシスタントナースになるには
アシスタントナースになるには、CerfiticateⅢ in indivisual supportもしくは、certificateⅢ in health service assistanceのどちらかの資格が必要です。基本は6か月のコースですが、ワーキングホリデービザを利用して17週で履修することも可能です。
アシスタントナースになるための英語力
IELTS4.5以上が必要です。上記のコースにはいるための英語力の条件となります。
アシスタントナースの給料
時給26ドルが一般的で、土日は1.5~2倍になります。
月収は約33万円ほどです。
アシスタントナース以外の資格
看護師さんたちは、アシスタントナース以外にも多くの専門コースへ進学しています。実は弊社で一番人気なのは、社会福祉士。これは3年という長いビザが出ます。精神的なカウンセリングも学ぶので、患者さんの話を聞くという傾聴技術なども身に付きます。
オーストラリアの社会福祉士は、アルコール依存、ドメスティックバイオレンス、薬物依存などの人々へ適切な施設を紹介する役割も担っています。日本の社会福祉士とは少し違った職種となります。この資格に興味をもつ看護師さんも多いです。
また、小児科の看護師さんなどは、チャイルドケアコースを専攻する方もいますし、リメディアルマッサージを専攻する方もいます。緩和ケアの病棟などにいる看護師さんは、患者さんへマッサージをしてあげたい、という希望もあるようです。
このような感じで、看護師だから正看護師、アシスタントナース、という道だけではなく、多くの選択肢がありますので、柔軟にやりたいことを学んでいくといいと思います。オーストラリアでは複数の専門資格を持つ人は普通なので、看護師さんであっても、同時に別の学部の履修をしているオーストラリア人も多いです。
看護師さんの英語力
日本で働く看護師さんの英語力は初級の方が多いです。そのため多くの看護師さんはワーキングホリデーでオーストラリアに渡航する際は、現地で最初の4か月間、語学学校へ行きます。そこで基本の英語力をつけて、ワーキングホリデーを満喫します。
アシスタントナースを目指す場合は、ILETS4.5が必須のため、最低でも6か月の語学留学が必要となります。これはワーキングホリデービザでは不可能なため、最初は学生ビザで語学留学をして英語力をつけてから、ワーキングホリデービザでアシスタントナースをするのがおススメです。
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看護師に人気の仕事先
看護師さんの全員が、「看護師だから、海外でも看護に関わる仕事をしたい」というわけでもありません。日本の看護師さんたちは多忙な仕事に疲れている方も多いです。
せっかくワーキングホリデーに行くのであれば、1年のホリデーだと思って、看護の仕事から離れたい、という人も多い。日本ではできない仕事、例えばカフェでの仕事や、バリスタなんかもやってみたい。1年限定で、なんでもやっていい夢のような時間です。
日本に戻れば、また病院勤務に多くの人が戻ります。それならば、オーストラリアでの1年は、英語を話せるようになることに優先順位をおいて、日本ではできないたくさんの経験をしたい、という方のほうが多いです。
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帰国後の就職
看護師さんがワーキングホリデーから帰国した後は、再び看護師として病院勤務をすることが多いです。しかし、英語力を身に着けた看護師として帰国した場合は、外国人患者の受け入れをしている病院へ転職する方も多いです。
また、日本以外の国へ就職した方もいました。また、海外ボランティアへ派遣されたりと、英語力を活かして国際的に活躍の場を広げていらっしゃいます。
日本にはこれから外国人が増えるでしょうし、日本の病院は通訳がいないのが普通です。そんな中で英語が話せる看護師として日本に戻れば、多くの患者さんに貢献できるはずです。
まとめ
看護師さんがオーストラリアへワーキングホリデーへ行くには、普通の女の子と同じようにワーキングホリデーとして行く方法、または、アシスタントナースを目指す方法の2種類あります。アシスタントナースを目指す場合は英語力が必須となりますので、ワーキングホリデービザの前に学生ビザでの英語留学が必須です。
時間的に余裕がある場合は1年の語学留学で日常会話に困らないレベルの英語をマスターしてください。
そのうえで、アシスタントナースのコースを受講すると、かなりラクだと思います。日常会話が分からないなかで、専門資格コースを英語で受講するのはかなり大変だと思ってください。
アシスタントナースについては以下のページでも詳しく書いているので、費用など参考にしてみてください。
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