
オーストラリアのワーキングホリデーにかかる費用は、大きく分けて、航空券、ワーキングホリデービザ、学費、生活費、保険となり1年の滞在で約150万円の準備が望ましいです。この記事ではオーストラリアへワーキングホリデーに行くために必要な費用の詳細について紹介します。具体的な費用を把握することで、計画が立てやすくなりますよ。
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ワーキングホリデーにかかる費用
ワーキングホリデーに必要な費用は、航空券、ビザ申請費、生活費、保険費用が主な費用となります。航空券はLCCからANAやJALのようなものまで様々ですが、オーストラリアはLCCの直行便が多いため、航空券を比較的安くおさえることができます。
ビザ費用は必ず必要なものです。毎年7月に料金改定されますが、約5万円となります。保険は現地で何かあった際に必要となるので、加入することを強く推奨しています。保証に応じて保険料は異なりますが、現地で病院にかかった際の保証はしっかりと入れておいてください。
一番コストがかかるのが現地生活費ですが、毎月の生活費は日本とそれほど変わりません。多くを占めるのは家賃となりますが、ここを節約すればかなりメリットは大きいです。毎月の生活費は10~15万円くらいを目安にしてください。到着してから当面の生活費として必要になるため、3カ月持っていかれることをおススメします。これを全て考慮すると、ワーキングホリデーの初期費用は約80万円を目安に準備してください。
上記費用は語学学校へ行かない場合となりますが、ワーキングホリデーをする場合にも英語力は必須です。仕事探し、面談などは全て英語となります。そのため英語力が初級の場合は最初の4カ月は語学学校へ行くことができます。日本人の多くのワーキングホリデーがこの制度を使って語学学校へ行きます。
語学学校費用は4か月で約70万円ほどになります。予算に応じて受講週数を減らすことが出来ますが、語学学校の学費は月14万円前後が相場となります。
語学学校では、英語の授業はもちろんですが、アルバイト募集の情報収集、学生サポート、学校提供のアクティビティなど、多くの留学生サポートを用意しています。初めての海外生活では友達作りが重要です。語学学校ではこうした友達作りの場としても重要な役割を果たします。また、語学学校は卒業後も先生やスタッフたちに挨拶に来る学生も多く、フレンドリーな対応をしてくれる学校が多いです。
これらを踏まえますと、しっかりと語学学校で英語を学び、英語での友達作りをして、ワーキングホリデーを充実したものにしたい場合は、約150万円ほどの初期費用を用意して頂くと安心でしょう。
では、それぞれの費用について、さらに細かく解説していきます。
航空券費用
日本からのフライトは主にカンタス、ジェットスターがメインです。それ以外の乗り継ぎですと、シンガポール乗り換えのシンガポール航空やタイ航空、キャセイパシフィック航空などもあります。他国で乗り継ぎをすれば安く渡航できます。その代わり乗り継ぎ時間の長さや乗り継ぎ先の空港で8時間といった長期時間の時間を過ごさなければならない場合もあります。航空券を購入する際には乗り継ぎ回数と所要時間も大事な確認事項です。
航空券代金の相場は8~15万円ほどですが、購入時期によって金額は大きく変わります。繁忙期というよりも、特に格安航空券は座席数が少なくなるほど値段がどんどん値上がりしていきます。同じ場所に行くのに、隣座席の人と10万円以上値段が変わることもあります。予定が決まったら早めに航空券は購入しましょう。
<東京~シドニーの場合>
ジェットスター | 11万円 |
カンタス | 16万円 |
ANA | 22万円 |
JAL | 22万円 |
海外留学生保険
ワーキングホリデーで渡航の場合はクレジットカード付帯の保険に加入することはできません。クレジットカード付帯保険は通常3カ月以内の旅行を対象としています。1年の場合は別途保険に加入する必要があります。保険は渡航日から起算するため、「最初の3カ月はクレジットカード付帯保険、残りは留学生保険」という加入方法はできません。また、現地延長をする場合は保険の有効期限内に手続きをしないと無効となるため注意してください。
保険会社は以下の3つが主流です。
どの保険も22~25万円程度です。保証内容の手厚さによって保険料は変わってきますが、現地でキャッシュレスで治療が受けられることは共通です。どの代理店でもワーキングホリデーのおススメパッケージを持っていますので、比較検討して下さい。歯科治療や緊急一時帰国費用などのオプションもあります。30歳を過ぎると保険料が高くなるケースもあります。
<関連ページ>留学で入るべき保険
ワーキングホリデービザ費用
ワーキングホリデーには必ずビザ申請費用がかかります。申請はオンラインのクレジットカード払いのみとなります。AU$510(2022年7月以降)、日本円で約4.5万円です。ビザ費用は毎年値上がりの傾向があり、オーストラリアの年度始まりである7月に新しい料金が発表されます。アクティブウーマンではビザ申請代行手数料は無料です。
<関連ページ>ワーキングホリデービザマニュアル
語学学校費用
初めて海外生活の場合、留学会社に必要な手続きを依頼するのが一般的です。ビザ申請、空港出迎え、現地滞在先の手配などを任せます。英語力が不安な場合は最初の4か月に語学学校に行くことも許可されています。
語学学校に通う場合に必要な費用は次の3つです。
- 入学金:2~3万円
- 学費:月額約15万円
- 教材費:週1,500円程度
学費は学校によって異なりますが、全体的に大差はなく統一された価格になっています。ワーキングホリデーは現地で仕事をする人が多いため、全く英語ができないとかなり生活に支障をきたします。そのため、最初の4か月は語学学校にいき、相談できる先生や仲間、サポートスタッフを頼って生活の基盤を作ります。語学学校では英語の能力別にクラスが分けられています。英語力に自信がある人は1カ月、全く英語力がない人はワーキングホリデービザで許容されている最大の4カ月行くのが一般的です。ワーキングホリデーで語学学校へ4か月いく場合の学費は約65万円です。
ワーキングホリデーで学校4か月行った場合
入学金 | 約2万円 |
学費 | 約60万円 |
教材費 | 約3万円 |
ホームステイ手配料 | 約2万円 |
ホームステイ1カ月 | 約12万円 |
空港出迎え | 約1.5万円 |
ワーキングホリデービザ申請費用 | 約5万円 |
合計 | 約90万円 |
<関連ページ>語学学校の費用
生活費
オーストラリアへ渡航した後にかかる生活費は、家賃・食費・交際費・交通費などを合わせると、月10~15万円です。内訳としては家賃が7万円、交通費1万円、食費が2万円、残りは交際費です。英語力次第ですが、全く英語力がない人がオーストラリアに到着してすぐに働くことは難しいため、1~2か月分の生活費は予め持っておくと安心できるでしょう。オーストラリアの生活費で一番融通が効くのが家賃です。日本と同じように、都心に済むほど家賃は高く、田舎ほど安くなります。生活費は滞在期間中をカバーする全てを渡航前に用意する必要はありません。オーストラリアは時給が21ドル以上の国ですから、仕事を見つけてしまえば生活費はすぐに現地でカバーできます。以下は一週間の平均的な出費です。
項目 | 週単位(豪ドル) |
家賃 | 200ドル |
交通費 | 50ドル |
携帯維持費 | 20ドル |
食費 | 50ドル |
交際費 | 150ドル |
合計 | 470ドル |
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通信費
通信費は現地のSIMを使用してオーストラリアの携帯会社を利用します。月額使用料がかかり、使ったギガ数に応じてクレジットカード決済となります。
Optus、Telstraがメインのキャリアになります。Wifiを使用する方が多いので、GB数は20GBでも十分です。月額使用料は5000円程度が目安です。
月額27ドル | 7GB |
月額50ドル | 20GB |
月額80ドル | 70GB |
<関連ページ>オーストラリアの通信事情と携帯を安く使う方法
ワーキングホリデーの月収
ワーキングホリデーは就労時間制限がなく、好きなだけ働くことができます。唯一の就労制限は、同じ雇用主のもとで最大6か月までという期限です。最低賃金が21.38ドルとなり、土日は1.5倍になります。以下は一週間の収入モデルです。
一日5時間x週5日 | 約20万円 |
一日5時間x平日3日、週末2日 | 約24万円 |
一日7時間x平日5日 | 約28万円 |
一日7時間x平日3、週末2日 | 約34万円 |
ワーキングホリデー仕事別の時給目安
ワーキングホリデーのお仕事は多岐に渡り、時給も異なります。以下の仕事別の時給を目安にしてください。また、マッサージやネイリストなどは施術料金に対する歩合制が一般的です。
日本食レストラン | 21ドル |
バリスタ | 25ドル |
ファーム | 25ドル |
ネイリスト | 歩合制(販売価格の20%) |
ベッドメイキング | 25ドル |
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ワーキングホリデーでおすすめの都市
ワーキングホリデーでは仕事と旅がメインですが、英語ができないことには仕事探しにも困ります。また、語学留学する費用がないからワーキングホリデービザで渡航する、というタイプの人もいます。そんな方にとっては、現地生活費がとにかく安い街で、英語力をみっちりとつけることで初期費用を抑えつつ、英語の準備をして本格的にワーホリデビューができます。
1位 SPCケアンズ
物価の安さでは圧倒的な街です。家賃が安く、でも時給は同じなので、少ない初期費用で渡航しても現地で貯金ができます。また、SPCケアンズは食事代は無料なので、物価の高いオーストラリアでの食費を節約することができます。アルバイトをしない間はとにかく出費を抑えることが一番大事です。SPCケアンズなら英語を学びながらそれが出来ます。
学校17週+学生寮17週の場合
学費 | 約63万円 |
学生寮 | 約40万円 |
航空券片道 | 約7万円 |
ビザ費用 | 約4万円 |
合計 | 約114万円 |
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2位 ゴールドコースト(インフォーラム)
クイーンズランド州は家賃物価が他と比べて安いです。また、家から市内中心部までの距離が近いため、自転車通学している人も多いです。そのため電車賃の節約になります。観光地のため年間を通じて仕事が多く、英語初心者でも日本語対応のレストランなどでスタッフ募集も多くあります。
学校17週+ホームステイ4週の場合
学費 | 約66万円 |
ホームステイ滞在費 | 約13万円 |
航空券片道 | 約9万円 |
ビザ費用 | 約4万円 |
合計 | 約92万円 |
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3位 ブリスベン(インパクト)
クイーンズランド州の州都であり、オーストラリアで3番目に大きな都市です。そのため仕事が多く見つけやすいです。大きな街なのでシェアハウスまでの距離はバスで40分ほどかかる場合もありますが、それでも他都市に比べると家賃が安いです。オーストラリアの生活費は住む場所で家賃が大きく変わってきます。
学費 | 約58万円 |
ホームステイ滞在費 | 約12万円 |
航空券片道 | 約9万円 |
ビザ費用 | 約4万円 |
合計 | 約83万円 |
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学生寮 VS ホームステイ どっちがいい?
学生寮とホームステイのどちらが安いのか、といえば、ホームステイのほうが安いです。支払う費用だけみると寮と変わりませんが、SPCケアンズを除く全ての学生寮には食事が含まれません。ホームステイは食費が含まれるので、トータルコストを考えると安く済みます。自炊にかかる時間、買い出しの時間、食材費などのコストを考えると、誰かがご飯を作ってくれて用意されているほうが、コスパとしてとてもいいです。また、ホームステイは個室が基本なのでプライバシーを考慮する方はおすすめです。
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ワーキングホリデーの仕事の注意
ワーキングホリデーで仕事を探す場合は以下の点に注意してください。
雇用期間を守る:ワーキングホリデービザで働く場合は一つの雇用主の下で6ヵ月です。それ以上は働くことができませんので注意してください。もともと1年という期限のビザですから短期でアルバイトを辞めることは全く問題ありません。ただ、雇用主も次のバイトを探さないといけないので、早めに申し出ましょう。
セカンドビザの対象か確認する:セカンドビザ申請の条件は、移民局が指定したエリアと職種で一定期間以上働く必要があります。セカンドビザの対象か否かは必ず雇用主と、働く前に確認してください。
給与明細をもらう:給与明細をもらうようにしてください。Taxリターンの際に必要になります。
都市別の家賃
家賃は都市によって一番差が出てくる支出です。ビーチエリアでは1人部屋は当たり前ですが、大都市の中心部では3人部屋が当たり前だったりします。都市の大きさと家賃の高さは比例するのが一般的です。市内中心部では300ドルを超える場所が多く、市内から30~40分離れた郊外まで足を伸ばせば、150ドル前後の部屋もたくさんあります。
ケアンズ | 約150ドル |
ゴールドコースト | 約180ドル |
ブリスベン | 約200ドル |
シドニー | 約350ドル |
メルボルン | 約300ドル |
パース | 約300ドル |
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ワーキングホリデー費用のまとめ
ワーキングホリデーは働きながら旅をするビザです。1年の長期移住で海外で暮らすことができ、その過程で英語も話せるようになり、外国人の友達も出来るという貴重な経験ができます。そのため、初期費用をあまりに用意しないでいくと、学校へもいかずに英語も分からず、外国人の友達も作れず、という負の連鎖となり、英語も分からないまま帰国する、という残念な結果になります。そのため、最初の語学学校に支払うある程度の初期費用は用意しておくことをおススメします。できるだけ安く行くことにこだわり過ぎると、結果として失敗することもあるので、初期投資はしっかりしてください。もちろん保険にもしっかり加入してください。
初期費用をできるだけ抑えたい場合は、食事付きの寮にする、まかないの出るバイトを探す、都心よりも田舎を選ぶ、などのちょっとした工夫で、費用を抑えることが可能です。
一度しか使えないワーキングホリデーですから、英語の習得もしっかりとして、たくさん友達を作って帰ってきて下さい。
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