
オーストラリアで留学やワーキングホリデーをする際に、アルバイトをしながら滞在することが一般的です。
ひとえに「仕事」といっても想像がつかない方がほとんどだと思います。
ここでは、留学生にできるアルバイト、人気のお仕事、一般的な時給や仕事の探し方、アルバイトに必要な準備内容まで詳しく解説します。
Contents
オーストラリアの仕事・アルバイト事情
オーストラリアでのお仕事をする際には、学生ビザかワーキングホリデービザのどちらかが必要となります。観光ビザでは仕事はできません。
学生ビザでもアルバイトをすることが出来るという点がオーストラリアが留学先として人気の理由のひとつと言えるでしょう。
学生ビザ・ワーキングホリデービザ問わず、全体的にはサービス業などのお仕事に就く方が多いようです。
ワーキングホリデービザの方には、農場でのお仕事も人気です。
もちろん全く働かずに帰国する方もいますが、せっかく働ける権利を持っているのですから、貯金に余裕があっても経験として一度チャレンジしてみてはどうでしょうか。
英語で履歴書を書くことも必要となるので、アルバイトを探す過程も良い勉強になると思います。
学生ビザで就労する場合
学生ビザの就労条件
- 1週間で20時間
- 一つの雇用主の元にずっといられる
学生ビザで就労する場合は、週当たりの就労時間が20時間までという制限があります。
それでも1日4時間として週に5日働く事ができますので、学生ビザでフルタイムの授業を受けながら働くには十分な時間数です。
働き方は様々です。平日の放課後だけにアルバイトをしたり、土日にまとめてフルタイムで働いたり、お店の方と相談をしてシフトを決めることになります。
オーストラリアの学生ビザ申請、完璧マニュアル
ワーキングホリデービザで就労する場合
ワーキングホリデービザの就労条件
- 時間制限なし
- 1つの雇用主の元には最大6か月までとなります。
ワーキングホリデービザで就労する場合は、同一雇用主の元で6ヶ月までしか働けないという制限があります。
しかし、週当たりの就労時間数には制限がなく、毎日フルタイムでお仕事をすることが出来ます。
ワーキングホリデービザの場合は、基本的に1年間お金をためながら旅をするという体験重視型のビザです。そのため、ずっと同じ雇用者の元にはいてはいけない仕組みになっています。
一方、学生ビザは最低でも4か月~1年間の語学留学をしにくる分けなので、「転々」とするビザではありません。そのため、じっくりとその町に腰を落ち着ける人たちなので、ずっと同じ場所で仕事ができます。
ワーキングホリデービザ申請方法、完璧マニュアル
オーストラリアの仕事の種類、人気のお仕事は?
オーストラリアでの仕事は主にホスピタリティと呼ばれる仕事がメインです。やはりカフェが一番人気!
レストランやカフェでのウェイトレス、キッチンハンドと呼ばれるキッチンのお仕事や、ホテルでのベッドメイキング、英語ができればホテルのレセプションなど接客業務や、マッサージなども人気です。
日本で同業種のお仕事キャリアがあれば、オーストラリアでのオフィスワークや美容師、トリマー、歯科衛生士などのお仕事をワーホリでもできます。
バリスタは花形ですが、技術よりも英語力が大事、という現場の声が多いです。
カフェやレストラン、いわゆる「ローカル」と呼ばれているお店は、働く人もオーナーもお客様も全員ネイティブだったりすることが多く、特におすすめは都市部ではなく、ちょっと離れた郊外だと常連さんしかこなかったりするので、なおさら仲良くなり、おしゃべりに花が咲きます。
オーナーもお客さんも優しかった!という人は郊外の自分のシェアハウスの近所で働いている人が多く、こういうタイプの仕事をゲットすると、コロコロ変えずにずっとその場にいる人が多いです。
オーストラリアでも働く地域や英語力、日本でのアルバイト経験によって差はありますが、よく日系情報誌/掲示板などで募集がある仕事には以下の様なものがあります。
- レストランでホールスタッフ、キッチンハンド(皿洗いや調理手伝い)
- 農場での仕事
- ベビーシッター
- 店頭販売員(寿司ショップ等)
- 食品工場の作業員
- 清掃
上に挙げたものほど求人数は多くありませんが、日系旅行会社のオフィススタッフや宿泊施設の管理スタッフ、食材の運搬スタッフ(車の運転)など、色んなお仕事があります。
日本で長いキャリアのある方の場合、その経験を活かしてオーストラリアでも同じお仕事をしたい!と思われる方も沢山いらっしゃることと思います。
しかし、何をするにもまずは英語力が必要となりますので、
最初はあまり職種にこだわり過ぎず、色んなお仕事に挑戦してみてください。
ファームジョブ・農場のお仕事
ホスピタリティの仕事以外にもファームジョブ・農場のお仕事をされる方もいらっしゃいます。
オーストラリアでは、ワーキングホリデービザの方は政府指定の地域で3ヶ月以上の季節労働をすることにより、2年目も滞在できるセカンドビザが取得可能となっています。そのため、農場で働く人が増えています。
(季節労働とは、農業、林業、漁業等の一次産業、またはある季節に限られた労働をさします。)
ファームには、無給の場合と有給の場合があります。
住むところや食事を提供してもらえる代わりに無給のボランティアで働く場合と、有給の場合があります。有給の場合の生活費は家賃を含め自己負担です。
有給はファームを斡旋してくれるバックパッカーに泊り、そこから仕事先へ派遣されます。滞在しているバックパッカー滞在費は実費です。
無給の農場の場合、セカンドビザ申請対象にはなりませんのでご注意ください。
農場地帯に行くと、仕事紹介所があるような地域もあり、
仕事を斡旋しているバックパッカーに宿泊して仕事がもらえるのを待つという方法もあります。
仕事内容は作物の収穫、箱詰め、枝切、農薬を撒く等様々です。
セカンドビザ目的でない場合も、経験として一度やってみると、
日本ではできない経験が出来て楽しいかもしれません。
ファームの求人情報は以下のURLを参考にして下さい。
Find Hosts in Australia
http://www.wwoof.com.au
http://jobsearch.gov.au (Harvest Trail)
http://www.pickyshouse.com/
ピッキングファーム(農場)の探し方
アルバイトの時給
アルバイトの時給は、平均的に日本よりもオーストラリアの方が良い傾向にあります。
こちらも働くエリアやオーナーによって時給は異なりますが、大体の金額は以下のようになっています。
- アジア系の飲食店 A$12~A$18
- ローカルの飲食店 A$16~A$20
- 農場 時給制の場合 A$16~A$24
歩合制の場合 慣れるまではあまり稼げないようですが、仕事を覚えて効率良く働けるようになってくると時給制の賃金を越えることもあるようです。
- 工場作業員 A$22~A$27
食肉工場や鮮魚・農作物を扱う工場など、工場の種類は様々です。
基本的にウェイトレス等のお仕事よりも工場系のお仕事の方が時給は良いようです。
- ベビーシッター $10~$20
時給A$10で雇っているところもあればA$20程度出しているところもあるようです。
これは雇い主の家庭と、有資格者かどうかや経験があるかどうかに左右されます。
仕事を探す前の準備
お仕事を探す前の準備として用意するものが以下となります
履歴書
TFN(タックスファイルナンバー)
銀行口座
RSA(アルコールを提供する仕事をする場合に必要)
それぞれについて説明します。
履歴書
日本で仕事を探す時と同様にオーストラリアでも履歴書(レジュメ)が必要です。
日本の履歴書と違い、写真を貼る必要はないので写真は用意する必要はありません。
英文履歴書サンプル
http://activewoman.jp/resumesam.doc
英文履歴書ひな形ダウンロード
http://activewoman.jp/resumeform.doc
TNF(タックスファイルナンバー)
タックスファイルナンバー(TFN:Tax File Number)といって、オーストラリア税務局が発行する納税者番号を取得しておく必要があります。
タックスファイルナンバーの取得方法はこちら
タックスファイルナンバー (TFN) とは?申請、取得方法
銀行口座の開設
お給料を受け取るために銀行口座の開設も事前にしておく必要があります。
アルバイト先の多くはお給料を銀行振り込みで支給しているため、仕事は始める前に用意しておきましょう。
口座開設方法はこちら
オーストラリアで銀行口座の開設・送金方法
RSA(アルコール提供に必要な資格)
RSA(Responsible Service of Alcohol)とは、アルコールを提供する場所で働く際に必要な資格です。オーストラリアでは、飲食店などでアルコールを提供する場合は資格が必要となります。
飲食店などで働きたい方はRSAを取得しておくと良いでしょう。
RSAの資格取得のためには、コースを受けテストに合格する必要があります。
仕事・アルバイトの探し方
インターネットで仕事を探す場合、大体は求人ごとに応募方法が記載されています。
「ここに電話してください」と書いてある求人もあれば、
「履歴書をメールで送ってください」と書いてある求人もあります。
しかし、急いで仕事を探している時やメールを送ってもなかなか返事がこない時、どうしてもここで働きたいと思うお店を見つけた時等は、履歴書を持って直接お店に行き、マネージャーとお話させてくださいと頼むのが一番面接に繋がる方法だと思います。
情報掲示板にも色々ありますが、日系情報ページで代表的なのは、日豪プレスです。
NICHIGO PRESS | オーストラリア生活総合情報サイト
ローカルのものでよく使われているのはGumtree(ガムツリー)です。
その他、こんな掲示板もあります。
SEEK – Australia’s no. 1 jobs, employment, career and recruitment site
また、オーストラリア各都市の掲示板もありますので検索してみてください。
履歴書を直接配る
直接お店に出向き、仕事を探していることをお話しして履歴書を手渡しする方法です。
オーストラリアでのお仕事探しはおそらくお店ならば飛び込みが一番多いと思います。
お店にたいてい張り紙がしてありますから、「仕事探してるんですけど」と、直接お店の人に話かけて大丈夫です。
日本ではあまり実践しない方法ですが、オーストラリアで仕事を探すには、この方法が一番有効です。
最初は緊張するかもしれませんが、英語で知らない人に話しかけるということはいい経験になりますので、是非挑戦してみてください。
そして、ただ履歴書を置いて帰るだけでは、お仕事につながりません。
その場で、面接の約束を取り付けるか、責任者の方がいなかった場合にはまた別の機会に足を運ぶ等、少ししつこくチャレンジしてみてください。
友人の紹介
そして、意外と多いのは「紹介」です。職種にこだわらない場合、この方法が一番雇って貰える確率の高い方法です。
留学生はビザの期限があるので必ず退職して帰国します。特にワーキングホリデーはそのサイクルが早く、あまり一つの場所に長居しません。
辞めるときは、オーナーさんから「誰か次の子を見つけてきて」と頼まれることが多いので、実は条件の良い仕事は意外と掲示板などに上がってくる前に埋まってしまうことも多いです。
特に面接することなく採用となるケースもあります。
誰かの紹介でしか雇っていないようなお店もありますので、既に働いている友人に頼るのも1つの方法ですね。
仕事に必要な英語力
お仕事探しは到着していきなりは難しいと思います。まずは語学学校で最低限の聞き取りができるレベルや、オーストラリアに慣れた頃に探すと良いと思います。
また英語初心者の場合はいきなり接客は難しいので、まずは日本食レストランのキッチンから始めると安心かと思います。日本食レストランと言っても、お客様は外国人が大半を占めているので、ホールで接客するには英語力が必須です。
だんだんと生活をしていくうちに、英語力がついてきて、「ローカル」と呼ばれるオーストラリア人経営のカフェなどへ仕事を変えていく人が多いです。