オーストラリアの看護留学

日本ですでに正看護師として働いている場合、オーストラリアに留学やワーキングホリデーで渡航した際に、アシスタントナースとして働くことも可能です。ただ、アシスタントナースになるには、オーストラリアで資格が必要です。半年間の専門コースを受講することで、アシスタントナースとして働くことが可能です。就労にはワーキングホリデービザが必須です。ここでは資格の詳細や期間、必要なビザ、費用と英語力など、看護留学の詳細をご案内します。

どんな人が看護留学するの?

どんな人が留学を目指すのでしょうか?
どんな人が留学を目指すのでしょうか?

オーストラリアの看護留学までの道のり

オーストラリアのアシスタントナースとして働きたい場合は、日本ですでに正看護師である場合が一般的です。実際は看護師資格がない一般の方でも半年で資格を取得できるアシスタントナースであれば就労は可能です。また多くの看護師さんは英語初級レベルですので、まずは語学学校でしっかりと英語力をつけます。その間もアルバイトができるのがオーストラリア留学のメリットです。1年後くらいに英語力がついたうえで、アシスタントナースとして必要な資格であるAgedCareを取得しますが、マッサージの学校へ進学したり、福祉系のカウンセラー資格取得のために進学する方も多いです。

また、帰国して英語で患者さんをサポートできる病院就職を目指したり、海外の医療ボランティアに参加したり。英語力をつけた後の看護師さんたちは可能性が広がって、たくさんの事にトライしています。

アシスタントナースになる方法

アシスタントナースと呼ばれる資格には2種類あります。急性期病院で働ける資格と、介護施設で働ける資格の2つです。実際に受講が多いのは介護施設のほうで、こちらのほうが98%という高い就職率となり、学校の就職サポートもあります。急性期病院での資格は2週間の研修で病院で働く体験ができますが、実際に就職となるとかなり高いハードルとなります。

Certificate III in Individual Support

こちらは介護施設で働くための資格です。6か月のコースですが、ワーキングホリデービザ向けに16週でとれるコースもあります。介護施設で働くための実技をメインに学んでいきます。120時間のワークプレイスメントがあり、入学時の英語レベルはIELTS5.5です。

Certificate III in Health Services Assistance

こちらは急性期病院で働くための資格です。2週間の病院研修がつきます。資格習得後に自分で病院へ就職活動をすることは可能ですが、就職率は非常に難関です。この資格をとって介護施設で働くことも可能です。入学時の英語レベルはIELTS5.5です。

English for Healthcare and Nursing

20週間の医療英語コースです。IELTS4.5で入学可能です。専門コースへ入る前に英語力が足りない方は、この医療英語コースを受講しながら上記いずれかの専門コースを同時受講することも可能です。

アシスタントナースの就職先

  • 介護施設のケアワーカー
  • 在宅ケアワーカー

 2023年現在の就職率は98%です。就職にはワーキングホリデービザが必要となります。老人ホームが就職先としては一番多いです。入居しているお年寄りの介護を担当します。病院のモジュールを受講すれば病院勤務も可能ですが、介護施設よりは就職のハードルは高いです。

アシスタントナースの給料

アシスタントナースの給与は時給24ドル前後となり、最低賃金を上回ります。そのため学生ビザで英語コース+資格コースを受講し、そのあとにワーキングホリデービザで渡航し、働く方が多いです。

アシスタントナースのプログラム詳細

7 つのコアユニットと、6つの選択科目から成り立ちます。

コアユニット

Provide individualised support

Support independence and wellbeing

Communicate and work in health or community services

Work with diverse people

Work legally and ethically

Recognise healthy body systems

Follow safe work practices for direct client care

選択科目

Facilitate the empowerment of older people

Provide support to people living with dementia

Meet personal support needs

Apply basic principles and practices of infection prevention and control

Support relationships with carers and families

Provide home and community support services

ワーキングホリデーパッケージ(16週間)

医療英語コースとAgedCareコースを同時に受講します。ワーキングホリデーの就学可能期間である16週で終了し、残りはAgedCareで仕事をします。

週5で医療英語、週末は終日AgedCareコースを受講します。

ワーキングホリデーパッケージの場合、医療英語はほぼ100%日本人学生となります。

学生ビザで行く場合

医療英語コース(26週間)

このプログラムは、医療現場で働くための専門英語を身につけ、即戦力として現場で役立つ英語を学びます。留学生は、日本語ですでに知っているけれど、英語では分からない単語が多いと思いますが、英語で学ぶと発見も大きいです。ここでは看護のトピックと専門的なコミュニケーションスキルに焦点を当てます。

医学用語

バイタルサイン、徴候・症状、投薬など、医療・看護に特化した語彙をターゲットにしています。ロールプレイや実戦的なライティングタスクで、役立つ語彙を練習します。

情熱的で経験豊富な講師陣

経験豊富な英語講師と看護師の資格を持つスタッフが、総合的な語学学習はもちろん、オーストラリアの医療業界に関するリアルな知識も提供します。

コミュニケーションスキル

患者の入院、引継ぎの説明など、実際の職場でのコミュニケーションスキルに焦点を当てる。職場の専門用語や表現も学べる

ホスピタルツアー

オプションで地元の病院を訪問し、オーストラリアでの貴重な実地体験をすることができます。

*※別途料金が必要です。

コースの内容

トピック

人体

医療施設

病気のサインと症状

健康的なライフスタイルと幸福感

患者さんの入退院

オーストラリアの医療制度

1週間の受講時間

週20時間

1日5時間

週4日

受講期間:26週 (20週授業, 6週間休暇)

対象年齢:18歳以上

AgedCareコース(6か月)

教室での授業、自習、ワークプレイスメントを組み合わせたコースです。授業は6ヶ月間、週2日行われ、授業とワークプレイスメントの間に休暇を挟みます。

受講開始日は各学期の始めです。医療英語と組み合わせた1年のパッケージも可能です。学生ビザで医療英語とAgedCareをしっかり学び、卒業後にワーキングホリデービザを使って施設でアルバイトをすることも可能です。最大2年滞在したい方におすすめです。

アシスタントナースプログラムにかかる費用

モデル1

学生ビザ+ワーホリビザの場合

英語コース6ヵ月

約90万円

医療英語+AgedCareパッケージ16週

約76万円

合計

約166万円

保険、航空券、滞在費は含まれません。

英語初級の場合は最初は学生ビザで語学留学6ヵ月、そのあとにワーキングホリデービザで医療英語と専門技術の習得になります。

モデル2

学生ビザの場合

英語コース12ヵ月

約170万円

AgedCare 6ヵ月

約41万円

合計

約211万円

保険、航空券、滞在費は含まれません。

こちらは先にしっかりと英語を習得するバージョンです。IELTS5.5相当の英語力がすでにある場合は医療英語コースの受講なしにAgedCareコースを習得できます。AgedCareは16週で終わらせることも可能です。

アシスタントナースに必要な英語力

IELTS5.5が最低基準となります。英語力が満たない場合は語学学校にて日常会話レベルの英語力がつくまで学生ビザで学習します。この語学学校はどこの都市の学校でも問題ありません。また、IELTSテストを受験しなくても、その学校のUpperIntermediateの卒業証書があれば、英語証明として代用可能です。もしくは専門学校独自のレベルチェックテストの受講でも可能です。

提携している語学学校に入れば、そこから試験なしでエスカレーター式に専門コースに進学することも可能です。

提携語学学校はこちら

アシスタントナースにおすすめの学校

名称

CharterAustralia

所在地

Level 3, 53 Walker Street, North Sydney NSW 2060

連絡先

+612 9955 5881 

info@charter.edu.au

HP

https://www.charter.edu.au/

学校視察写真

 

海外で看護師になるまでの流れ

海外で看護師になるためにはどのような資格が必要なのでしょうか?
海外で看護師になるためにはどのような資格が必要なのでしょうか?

正看護師に必要な資格

オーストラリアで正看護師になるには、大学の看護学部を卒業し、バチュラーという資格を取得する必要があります。その後、看護協会へ登録します。大学を卒業するまでの期間は3年となります。

<関連ページ>Nursing and Midwifery borad Ahpra

正看護師の給与

正看護師の時給は41.51ドル。年収は80,936ドル(約760万円)となります。1年目は77,154ドルから始まり、経験を積むと最大10万ドル(約950万円)となります。

オーストラリア看護協会への正式登録

オーストラリアの正看護師への道のりはいかに?
オーストラリアの正看護師への道のりはいかに?

オーストラリアで看護師として働くには、オーストラリアの医療従事者登録審査機関の看護協会(AHPRA:Australian Health Practitioners Regulation Agency)に登録する必要があります。オーストラリア看護協会に登録することで、正看護師(RN:Registered Nurse)として働く資格を持つことができます。

オーストラリア看護協会(AHPRA)の登録には、英語でコミュニケーションが取れることを証明する必要があり、IELTSとOETのどちらかの認定試験をパスしなければなりません。

看護協会登録に必要な書類

看護協会登録jには様々な証明書が必要になります
看護協会登録jには様々な証明書が必要になります

看護協会に提出する書類は以下となります。

  • 最終学歴の卒業証明書
  • 最終学歴の成績証明書
  • 出生証明書
  • 正看護師の免許状
  • 職務経歴証明書(最新の職歴)
  • パスポートのコピー

 看護協会登録の条件

看護師登録の申請書には過去5年の臨床経験の記載を求められます。看護学部を卒業後に臨床経験なしで留学してきた方などはどうしたら良いのか分かりませんが、臨床経験がないと審査不能という条件はありません。ですが、登録は出来たとしてもおそらく就職の際に困難かと思います。

また、学士保有者も卒業後10年以上が経過するとその履修した単位をほぼ認めない大学もあります。そうなると、再度オーストラリアの大学課程が3年必要となるケースもありますので注意が必要です。

審査には、英語力のほかに、海外で取得した詳細な学歴や職歴を証明する書類等を求められます。日本の看護学部のある大学の学位取得者の場合、その大学が、取得当事、正式な認可や監査を受けていたかどうか、またはシラバスの詳細や特定の履修科目の詳細を求められる事があります。 そのため、看護協会登録書類の準備には細心の注意が必要です。

臨床経験は最低2年あれば問題ないとは言われています。

まとめ

アシスタントナースになるためには、相当な英語力が必要です。医療行為をする立場ですし、医療英語を習得する必要があります。そのため、日常英会話は当たり前にできるレベルが求められ、それに加えて専門コースで医療英語を習得します。

留学経験がない方は、まずは学生ビザで英語コース+アシスタントナースのパッケージを申し込んで頂き、そのあとに、改めてワーキングホリデービザを取り直して就労することをすすめております。

こういった場合のスタディプランについても、1人ではなかなか分からないと思いますので、まずは遠慮なくカウンセリングを受けてみてくださいね。

カウンセリング詳細はこちら