留学カウンセラー 桜井彰子
<関連ページ>オーストラリアのワーキングホリデー情報
ファームやジャパレスでしか働けないと誤解されやすいオーストラリアへのワーキングホリデーですが、英語力さえ身に着けていれば、新たなキャリア形成ができるチャンスでもあります。
特にITエンジニアとしてのスキルを持つ人々は、オーストラリアの先進的なテクノロジーを学べます。
この記事では、ワーキングホリデーでITエンジニアになる方法、ワーホリから就職する際の準備と心構え、仕事の見つけ方、オーストラリアでIT留学できる学校について詳しく解説します。
あなたのITエンジニアのスキルを活かし、ワーキングホリデーを通じてオーストラリアでの新たなキャリアを築きたい方はぜひ最後まで読んでみてください。
Contents
オーストラリア移住の特徴
オーストラリアに移住する際には、現地の気候やお金事情、雰囲気などを確認することが大切です。
温暖で過ごしやすい
オーストラリアは、その気候の温暖さや、給料の高さから多くの方に人気です。
オーストラリアは四季がはっきりしており、特に夏は25〜30度と暖かく、冬も8〜10度の場所が多く、比較的温暖です。
そのため、1年を通してビーチでのバーベキューや、自然公園でのハイキングなど、日常的にアウトドア活動を楽しめる都市もあります。
しかし、場所によっては夏になると気温が高くなることもあるので、日焼け止めや水分補給などの準備も必要です。
最低賃金・物価が高い
オーストラリアは最低賃金が比較的高い国として知られています。
しかし、その一方で物価も高いことが特徴的です。賃金が高いので現地で収入を得るようになれば、給与とのバランスで高いとは思わなくなりますが、日本の給与の2倍もらえるオーストラリアの物価には、最初は戸惑うと思います。
貯金は増えやすいですが、全く節約せずに物価が高いものばかりを購入してしまうと、すぐに手元のお金がなくなります。
移民が多く日本人が住みやすい
オーストラリアは多文化国家であり、世界中からの移民が多く移住します。
その中には日本人も含まれており、日本人コミュニティが形成されている地域も多いです。
そのため、日本の文化や言葉に慣れ親しんだ環境で生活することが可能です。
また、英語を母国語としない人々に対するサポートも充実しているため、英語が得意でない人でも安心して生活できます。
ワーキングホリデーで英語を完璧に話せるようになりたい方は、母国語禁止ルールの学校を利用すれば、母国語を話す心配もなく英語力を高めることが可能です。
世界で最も住みやすい都市ランキング上位
オーストラリアの都市は、世界で最も住みやすい都市ランキングで常に上位に位置しています。
特に高い生活水準、良好な公共サービス、安全な環境などが評価されている部分が多いです。
例えば、メルボルンやシドニーなどは、公共交通の整備、美しい公園やビーチ、多様な食文化など、高い生活品質が維持されています。
そのため、世界で最も住みやすい都市ランキングでも常に上位にランクインしていて、メルボルンは2011年から2017年までの7年間、世界で最も住みやすい都市と評価されました。
また、2022年のランキングではメルボルンが10位、2021年のランキングではアデレードが3位、パースが6位、メルボルンとブリスベンが9位と10位に、そして2019年のランキングではメルボルンが2位、シドニーが5位、アデレードが10位にランクインしています。
ワーキングホリデーでITエンジニアになる方法
以下の方法で行うことで、ワーキングホリデーでITエンジニアになることが可能です。
日本でキャリアがない場合は、オーストラリアの専門学校で資格を取得することでITエンジニアとして就職が可能です。その場合はまずは学生ビザでの渡航となります。
英語力は必須
ワーキングホリデーでITエンジニアになる際の最初のステップは、英語力をつけることです。
現地で働くためには英語でコミュニケーションを取る能力が必要です。
日常英会話だけでなく、ITエンジニアとしての専門用語も覚える必要があります。
働く際には高度な英語力が求められる場面もあるため、流暢に話せる英語力を身につけましょう。
日本でITエンジニアとして実務経験する
オーストラリアで未経験の状態で就職活動するのは難しいため、出発前に日本でITエンジニアとしての実務経験を積むことをおすすめします。
ITエンジニアの経験をしておくと、オーストラリアでの仕事探しを容易にするだけでなく、あなたのスキルと自信を向上させられます。
オーストラリアの企業は、実際のプロジェクトでの経験を持つエンジニアを高く評価します。
もし現在、ITエンジニアとしての経験がない場合でも、短期間のインターンシップやフリーランスのプロジェクトを通じて経験を積むことが可能です。
大学・専門学校の費用を貯めて入学する
オーストラリアの大学や専門学校に入学することも、ITエンジニアとしてのスキルを磨く良い方法です。
オーストラリアの教育機関では、最新のIT技術と現地の人々とのコミュニケーション方法について学べます。
しかし、オーストラリアの大学・専門の入学には、一定の費用と英語力が必要ですので、ワーキングホリデー前に貯金しておきましょう。
求人情報を調べておく
オーストラリアへの出発前に、現地の求人情報を調べておくと、スムーズに現地での就職活動を進められます。
求人情報を確認することにより、どのようなスキルや経験が求められているのか、また、どの地域で仕事の機会が多いのかを把握することが可能です。
求人情報サイトを利用すると、ITエンジニアの就職に関する詳細な情報を得られます。
また、オーストラリアのIT業界のトレンドを把握すると、あなたが持つスキルがどの市場で求められているかどうかを把握できます。渡航前に現地の会社と面談をして、内定をもらっておくことも可能です。日本にある会社の現地法人なども利用しましょう。
住みたい地域を調査しておく
オーストラリアでの生活を始める前に、住みたい地域を調査することをおすすめします。
都市部では、ITエンジニアの仕事の機会が多い一方で、物価は高いです。
一方、地方では生活費が安いですが、企業の数は限定的かもしれません。
そのため、あなたがどのような生活スタイルを求めているかによって、最適な地域は異なります。
例えば、ビーチが近くにあってレジャーを楽しみたい人は、ゴールドコーストやサンシャインコーストを検討すると良いです。
また、都市生活を楽しみたい人は、シドニーやメルボルンがおすすめです。
ワーホリから就職する際の準備と心構え
ワーキングホリデーから就職する際には、以下の準備と心構えをしておけば、充実した就職活動を行えます。
Linkdlnなどのサービスを利用して職歴を証明する
ワーキングホリデーから正式にITエンジニアとして就職する際には、自分の経歴とスキルを証明する必要があります。
LinkedInなどのサイトを活用すると、自分の経歴とスキルを証明することが可能となります。
LinkedInは、自分の職歴、スキル、学歴などを記載し、企業に自己をアピールするためのプラットフォームです。
サイトでプロフィールを整え、適切なキーワードを使って自分のスキルを明確に表現することで、求人情報を探している企業から見つけられやすくなります。
多くのIT企業に応募する
オーストラリアではワーキングホリデーからの就職は競争が激しく、就職活動が困難になる可能性があるため、できるだけ多くのIT企業に応募することが大切です。
自分に適した職場を見つけるためには、あまり業界のジャンルを狭めず、広範囲に応募することをおすすめします。
また多くの企業に応募することで、各企業がどのようなスキルや経験を求めているのか、徐々に把握できます。
コーディングテストの勉強をする
ITエンジニアとして就職するためには、コーディングテストの勉強が必須です。
コーディングテストは、企業が求職者のプログラミング能力を評価するための一つの方法で、問題解決能力とコードの質を見るために行われます。
オンライン上には多くのリソースがあり、LeetCodeやHackerRankなどのサイトで実際のテスト環境で練習問題を解けます。
ポートフォリオを用意しておく
自分のスキルと経験を具体的に示すためのポートフォリオを用意することが有効です。
ポートフォリオは、あなたが過去に行ったプロジェクトや、自分で開発したアプリケーションなどを示すもので、企業に対してあなたの実際の能力を示すものとなります。
GitHubやWordPressサイトなどを利用してポートフォリオを用意しておくと、企業にもすぐにスキルや経験を見てもらうことが可能です。
仕事先の見つけ方3つ
オーストラリアでITエンジニアになる際に仕事先の見つけ方を知っておくと、スムーズに就職活動を進められます。
求人サイト
オーストラリアでも、日本と同様に多数の求人サイトが運営されており、それぞれがさまざまな業種や職種の求人情報を掲載しています。
ITエンジニアを目指す方は、技術職専門の求人サイトを活用すると目当ての企業に応募することが可能です。
SNSやアプリ
SNSやアプリもまた、仕事を見つけるための有力なツールです。
Linked InやFacebook、TwitterなどのSNSは、自身のスキルや経験をアピールし、企業やリクルーターと直接コンタクトを取るのに役立ちます。
また、特定の業界や職種向けの求人情報を提供するアプリも存在します。
アプリを活用すると、自分の興味やスキルに合った仕事を効率的に見つけることが可能です。
転職エージェントサービス
転職エージェントサービスもオーストラリアでの就職活動に役立つツールです。
求職者を代表してエージェントが企業と交渉し、最適な職場探しをサポートしてくれる専門的なサービスとなっています。
エージェントは個々のスキルや希望に合わせた職を紹介したり、履歴書の添削や面接対策のアドバイスなど、転職活動をトータルでサポートしてくれるため、初めての転職や海外での就職に不安がある方に特におすすめです。
オーストラリアのITエンジニアの種類
オーストラリアのITエンジニアの種類についていくつか紹介します。
プログラマー
プログラマーはプログラムのコードを書いて、特定のタスクを実行するソフトウェアを作る人々です。
プログラマーといっても、言語の違いや業種の違いによっては、仕事内容が大きく異なります。
そのため、これまでの職業経験から自分に最適な企業に就職できるように使用するプログラミング言語・スキル・業種などを定めて就活する必要があります。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、コンピューターシステム間の通信を可能にするネットワークを設計、実装、保守する専門家です。
ネットワークとは、複数のコンピューターをつなげて、データを共有できるようにしたものです。
例えば、家庭やオフィスのインターネット接続は、ネットワークエンジニアが設計したネットワークの一部です。
ネットワークエンジニアの需要は高く、インフラ設備を支える仕事のため、募集されている企業も多いです。
ソフトウェアエンジニア
ソフトウェアエンジニアは、ソフトウェアの設計からテスト、保守まで、ソフトウェア開発の全プロセスに関わる仕事です。
単にコードを書くだけでなく、システムがユーザーのニーズを満たすようにソフトウェアを設計し、そのソフトウェアが問題なく動作することを確認します。
オーストラリアでIT留学できる学校を紹介!
IT留学でITのスキルと英語力を身につけられる学校を紹介します。
Academy of Information Technology
Academy of Information Technology(AIT)は、IT関連の知識やスキルが学べる専門学校です。
メルボルンとシドニーにキャンパスがあり、ゲームプログラミングやモバイルアプリ開発が学べるコースがあり、ITやウェブデザインなどさまざまスキルや知識が学べます。
インターンシップやイベントなどのプログラムも用意されていて、ITエンジニアを目指す方におすすめの学校です。
Macquarie Education Group Australia
Macquarie Education Group Australiaは、少人数制でIT・ネットワークに関する授業が受けられるシドニーの専門学校です。
ネットワークシステムの基礎知識やICN(情報指向ネットワーク)のネットワークセキュリティ、ウェブサイト作成方法、ネットワークの構築方法などを学べます。
TAFE
TAFEは、オーストラリア政府が運営する職業専門学校でITエンジニア・ゲーム開発・WEBデザイン・WEB開発などさまざまなコースを提供しています。
TAFEのITコースは、初心者から経験が豊富なIT専門家まで、さまざまなスキルレベルの学生に対して広範な教育を提供しています。
ソフトウェア開発、ネットワーキング、情報システム、ウェブ開発、データベース設計など、IT業界の多様な分野を学習でき、卒業後にITエンジニアとして即戦力になれる環境が整っています。
Canterbury Technical Institute
こちらは、ブリスベンにあるITのプログラミングが学べる専門学校です。
校内に80台ほどのパソコンが用意されており、学習内容を先生が1対1で教えてくれるため、ITエンジニアとしてのスキルや知識も効率的に学べます。
International House VET
シドニー、メルボルン、アデレード、ゴールドコースト、ダーウィン、ボンダイ、バイロンベイなどに拠点があるインターナショナルハウスの専門学校です。
コースによっては、週1〜2回程度で通学が可能で、仕事をしながら勉強を継続することが可能です。
Information Technologyコースでは、プログラミングやITテクノロジー、サーバーセキュリティに関する内容が学べます。