Contents
オーストラリアのホームステイ事情
留学する際の滞在手配には、ホームステイか学生寮の2択があります。ここでは、ホームステイについての注意点などを書いていきます。
オーストラリアのご家族と、オーストラリアらしい暮らしを体験できるということで人気のホームステイ。
滞在費を払っていると言ってもホームステイはホテルではありませんので、お客さんではなく家族の一員としての責任をもって生活していきましょう。
ホームステイ先の探し方
ホームステイ先は留学先の学校側が手配してくれます。
そのため、ご自身で探す必要はありません。学校申し込みの際に、どのような家庭が希望なのかといった項目をある程度、代理店に伝えます。禁煙、ペットのアレルギーなどは考慮されます。また、食べられないものがある場合なども、あらかじめ伝えておくといいでしょう。ホストファミリー詳細は、留学出発の1週間前を目安に伝えられます。
ホームステイに当たり外れがあるのは本当?
ホームステイに当たり外れがある、というのは時々聞く話ですが、実際には当たり外れではなく、ご家族との相性だと思われます。子供が嫌いな人が小さな子供が5人もいるファミリーにいくと、「外れた」となりますし、かまって欲しい人が、自立型のファミリーに行くと、「寂しい」となります。
ホームステイを決める際には、子どもやペットがいてもいいか、喫煙者がいてもいいか等の希望を通すことができます。後からのトラブルを避けるためにも、希望は予め伝えておきましょう。
ホストファミリーはどんな人
ホストファミリーは、長く海外からの留学生を受けていれており、異文化理解のある方々が殆どです。
家族構成は様々で、母子家庭もあれば大家族の家庭もあります。
どのご家庭も学校が手配しているものですので、全てのホストファミリーは一定の基準を満たしています。
ホームステイの家族構成は事前にわかる?
ホームステイ先と家族構成は出発前に分かります。
また、そのファミリーの年齢や職業などを記載している学校もあります。
他の学生もいる?一人部屋?相部屋?
ホームステイ先には自分以外の留学生が滞在していることはよくあります。
ですが、必ず個室が与えられますので、勉強をするときなど一人の時間が欲しい時には、きちんと確保することができますよ。
お土産は必要?
お土産は不要ですが、もちろん持っていっても問題ありません。
お土産を持参する場合は、自分の負担にならない程度の値段、大きさのものを選んで持って行きましょう。
人気なのは包装の可愛らしいお菓子など。日本の文房具も実は隠れた名品です。ちょっとした日用品もオーストラリアと日本では異なるので面白いですよ。
ホームステイ先で洗濯はどうやってする?
全てまとめてホストがしてくださる家庭もありますし、自分の分は自分でしなくてはならないという家庭もありますので、初めにホストファミリーに確認しておきましょう。
ホームステイ先での洗濯の頻度は、大体の家庭は1週間に1~2回がスタンダードです。
ドライヤーは持っていくべき?
通常はホストファミリー宅にあります。が、そのあとにシェアハウスに移動した際に自分のドライヤーが必要になるので、あらかじめ日本で購入しておいても便利です。
オーストラリアではスーパーでドライヤーを購入することができます。価格も$20程度です。
タオル・石鹸・シャンプーは自分のものを持っていくべき?
シャンプー、リンスなどの消耗品はホストファミリー宅に用意してありますが、基本的には最初の1週間分ほどの旅行セットを自分で持っていき、自分で使う分は現地で調達するのが一般的です。タオルなども持参しましょう。
シャワーを使う時間に注意
オーストラリアは基本的にエコを心がけている国です。そのため、特に水不足でなくても、水を出しっぱなしで何十分もシャワーを使うことは快く思われません。
また、オーストラリアはトイレとシャワー、洗面台が同じ空間にある場合も多いです。ずっとこもっていると、他の人がトイレを使えないこともありますので、注意して下さい。シャワーは5分、10分と言われた、という人もいますが、それは水を出している時間であって、シャワーを5分で出ないといけない、という意味ではありません。意識しない人だと、20分ずーーーーーっと水を出している音がする場合もあります。自分の家に人を泊めて、ずっと水を出しっぱなしにされたら気になりますよね。
その他、ホームステイ先での注意事項
その他、ホームステイ先で注意することをご案内します。
食事について
食事の時間に間に合いそうにない場合や友達と外食をしてくる場合は必ず事前にホストファミリーに伝えてください。
夕食は基本的に含まれているので、用意してくださいます。
また、食事の時間に帰ってこないとホストファミリーも心配しますので、忘れずに伝えてください。
ホームステイをアレンジする際は、事前にアレルギーなどはお伺いしますが、苦手なものが食卓に並ぶ場合もあります。
その時は、遠慮せずにホストファミリーに言いましょう。
また、朝食はかなり質素です。シリアルとコーヒーや牛乳だけ、というのが多いです。日本の朝食のように、目玉焼きやフルーツなどが用意されることはありません。朝は勝手に起きたら自分でシリアルを食べて学校へ行く、という感じです。家族が全員テーブルにそろって「頂きます」と食べることもほとんどありません。家族の出勤時間や、通学時間がバラバラなことが多いため、朝は各自で済ませることが多いです。
部屋の掃除について
ホームステイ先はホテルではありません。
ご自宅の一部を善意で貸してくれているので、自分が使っている部屋は掃除を行い常にきれいにしておきましょう。
電話の注意点
オーストラリアの方々は(小さなお子さんがいると特に)就寝時間が非常に早いです。
ファミリーの迷惑にならないように、遅い時間の電話は自室で静かにしてください。
ハウスルールや門限について
こちらはご家庭により異なります。
何かルールがある場合には、ご到着時必ず説明がありますので、 ご到着後にご家族の方と一緒にご確認ください。
また、大人の場合は門限は無いことが殆どですが、深夜まで戻らないと家族も心配します。夕食の時間までに戻らない場合同様、遅くなる場合は必ず家族に伝えてください。
ホームステイ先でしないほうがいいこと
ドアはあけておく
他人の家で過ごすわけなので、常識の範囲で暮らしていれば基本的に「してはいけないこと」はないですが、オーストラリアあるあるの常識として、
「使用していない部屋のドアはあけておく(トイレ含む)」
があります。
日本ではいてもいなくても、部屋のドアは閉めておきますが、
オーストラリアでは部屋のドアがしまっていると、
「使用中」もしくは「入ってこないで」という合図です。
トイレのドアがずっと閉まっていると、誰か使用していると思いますし、部屋のドアが閉まっていると、誰か中にいると思われます。
自分の部屋は寝るとき以外は開けておくのが鉄則です。
勉強しているので邪魔しないで欲しいときなどは、少し隙間をあけておきます。
この隙間で「邪魔して欲しくない度」を図ります。
余談ですが、
海外在住歴のある人は、この常識に慣れているので、
トイレの鍵をいちいち閉めなかったりします。
ドアを閉めている時は使用中、という常識があるからです。
なので、それを知らない人と一緒に旅行にいくと
トイレのドアをしめてあっても、いきなりあけてきたり、
逆に、使ってないのにドアが閉まっていて、ずっと待ってしまった、
なんてこともあったりします(笑
トラブルになるほどのことでもないですが、
海外の常識として知っておくと便利ですよ。
ホームステイでよくある質問
ホームステイについての質問事項をまとめました。
ホームステイ先はいつ、どうやって決まりますか?
ホームステイ先は、早く申し込んだから早く決まる、ということはありません。ファミリーも、何カ月も先の予定をいれたがらないという理由もあります。
基本的には、航空券を購入して、その情報を学校へ教えてから手配が始まります。
通常は、2~4週前にはファミリー詳細が学校から届きます。
ホストファミリーは語学学校が決めます。
喫煙の有無、アレルギーなどのリクエストをあらかじめ伝えておくことが可能です。
ホストファミリーの家族構成は?
ご家族構成は様々です。
ご両親、お子様がいらっしゃるご家庭もあれば、若いカップルのお宅、老夫婦のお宅、シングルマザーのお宅、女性お一人暮らしのお宅等、色んな形の家族がいます。
どちらのご家庭も、留学生や異文化に理解のあるご家庭です。
ホストファミリーに関して要望を出すことはできますか?
ご希望として頂く事は可能ですが、健康上の理由でない限り、「こういうファミリーがいい」という希望の確約はできません。
ホストファミリーには事前にメールしたほうが良いですか?
不要です。特にメールでご挨拶なども必要ありません。オーストラリアの家庭は、意外とメールを見ていないことも多く、せっかく頑張ってメールを書いても、返事がこないこともしばしば。すると今度は返事がこないことで不安になるので、渡航前にメールはしなくても大丈夫です。
ホストファミリーにお土産を持って行きたいのですが、おすすめやアドバイスはありますか?
お菓子が人気です。
特に抹茶味などは人気があるようです。わさび風味や桜風味等でも少し変わっていて面白いと思います。
お菓子以外で手軽に手に入るお土産について、こちらにも掲載しておりますので、もし宜しければご参考ください。
最近は、歌舞伎柄のフェイスマスクなどもお土産の定番になっています。
オーストラリア留学で持っていきたい!喜ばれるお土産について徹底解説!
ホームステイ先にWiFiはありますか?
こちらはご家庭により状況が異なります。
最近は多くのご家庭で設置されていますが、利用が可能となっているご家庭も、1週間あたり$10程度、直接ご家庭へお支払いいただくのも一般的です。
ホームステイ先から学校まで行き方はどうやって調べれば?
学校までのアクセス方法は、到着後にファミリーから案内がありますのでご安心ください。
ホストファミリーと仲良くなるにはどうすればいい?
これは簡単です!協力をすること、家族の一因になる努力をすること。
食器を一緒に洗ったり、たまにはあなたが晩御飯を作ってあげたり。
ご飯を作ってあげると、ファミリーはすごく喜びますよ。
お好み焼きとか、唐揚げとか、和食がいいと思います。
筆者はホームステイをした際に、お父さんがお酒が大好きだったので、
日本のアサヒビールをプレゼントしたら、すごく喜んでくれました!
オーストラリアではアサヒビールは酒屋で売ってますよ。
快適で楽しいホームステイ生活を送るために
オーストラリアは日本と比べて収入が2倍の国です。その国での、ホームステイ費用は週300ドルくらいです。パスタが20ドルする国で、食事がついてこの値段で1週間寝泊りできるのは、限りなくボランティアです。
ホテルに同じ条件で泊まって、3食外食するとこれだけで1泊分の値段です。
そして、ホストファミリーも、「やりたい人がたくさんいてよりどりみどり」ではなく、学校がホストになってくれるファミリーを朝から晩まで探しています。
オーストラリアはなぜか変なところがアナログで、なんと、
一軒一軒、ドアをノックして、
「留学生のホストファミリーになりませんか?」
と、訪問します。
そして、ホームステイ希望の学生がいると、ホストファミリー登録してくれた人に、
一軒一軒、電話して受け入れ可能かを聞きます。
ホストファミリーからの折り返しがあれば休みだろうがなんだろうが、構わず応答するし
夜でもなんでも、ホストが見つかるまでずっと電話しています。
ですが、学生の中にはいまだに
「お金払ってるんだから、自分はお客だ」
という人がいます。
ご飯が出てきて当たり前。掃除してくれないの?
なんの手伝いもせず、まるでホテルに滞在するかのように過ごします。
ホストは、「学生の英語の勉強のため」にボランティア精神で引き受けてくれています。
オーストラリア人は、そういう正義感の強い人が多いです。
ぜひ理解して欲しいのですが、ホストファミリーになってくれる人たちは、完全に善意です。オーストラリアは家が広いから、空いている部屋がある家なんてたくさんあります。
ですがやはり、赤の他人、しかも言葉が通じない人と一緒に暮らすとなると話は別。
多くの人が「ん~、ホストファミリーになるのは、ちょっとねえ」
と、渋ります。
そんな中、快く、「あら!面白そう!いいわよ!」と引き受けてくれる人は、もはや天使なんです。
ドアを500件ノックして、「OK」してくれる人が
何人いると思いますか?2軒いれば大成功です。
ある学校では、ビラを6000枚ポストにいれて、登録してくれたのは4名だったそうです。
そうやって、見つけたホストファミリーをがっかりさせないで欲しいんです。
「やっぱり、ホストファミリーになるって、大変ね」
なんて思わせないで欲しいんです。
なのでホームステイをする人は、積極的に家の手伝いをしてください。
食器を洗ったり、ご飯を一緒に作ったり、買い物行ったり、庭の掃除したり、
とにかく出来ることは全部やる。
ちなみに筆者は19歳の初留学の頃から、何度もホームステイしています。19歳の時は、自分でホストにカレーを作りました。
ホストが行く場所にはどこにでもついていって積極的に、英語環境に関わる努力をしました。
45歳のホームステイの時は、ホストとは友達のようでした。
その家の子供たちと遊んであげたり、お父さんにビールをダースで買ってきたり、
(毎日、ワインとビールが出てくる家なので、お返ししました)
たくさん気を使いました。
受け入れてくれた家族に、私を受け入れたことで良い思い出を作ってもらうための努力をしました。
疲れることももちろんありますが、そんなことは比にならないくらいの良い経験ができます。
映画のような広い家、生きた英語、海外のリアルな生活。
ホームステイほど、生きた英語の勉強になる場所はないし、学生同士では行けないような場所に連れていってくれるし。
何よりも、ホストファミリーはずっとそこにいるので、何年たっても、遊びに行けるんです。
到着したときは、みんな英語力ゼロです。初めての出会いはドキドキです。
どんなファミリーが迎えにくるのかな。
私も19歳の初めてのファミリーとの出会いを、30年たった今でもよく覚えています。
そんな学生たちが、家を出て、シェアハウスとかに行って、
進学して、戻ってくると、もう英語がペラペラになっているんです。
そういう姿をホストファミリーに見せたい!というのも大きなモチベーションになります。
ホストファミリーの家を出るときは、号泣する人が多いです。
過ごした時間が長いほど、別れも寂しい。
で、こういうのがあるから、
ホストファミリーも、また学生を受け入れよう、ってなるんです。
ホームステイは、ホストファミリーにとっても新しい誰かとの出会いなんです。
自分のことばかり考えず、
「ホストファミリーにも良い経験をさせよう」
という気持ちで過ごして下さい。
「あの子と過ごせて良かった」
という思い出をファミリーにも残してください。
そうすれば、ずーーーっと忘れられない、かけがえのない思い出になります。