長年続けてきた趣味や習い事。気づけばそれは、日々の暮らしに欠かせない大切な時間になっているのではないでしょうか。
「もっと世界を広げてみたい」「海外ではどんな風に楽しまれているんだろう」
そんな小さな好奇心から、留学という選択肢を考える方も少なくありません。
特にオーストラリアでは、語学学校で英語を学びながら、午後や週末は趣味の時間をたっぷり楽しむという留学スタイルが人気です。
午前中の授業で英語力を磨き、午後はゴルフやサーフィン、アートや料理など、自分の「好き」を思いきり体験する。そんな自由で柔軟なプランも、大人だからこそ叶えられます。
さらに現地の人と交流したり、ボランティアに挑戦したりと、ただ学ぶだけで終わらないちょっと特別な体験も◎
「趣味をもっと深めたい」「英語を使って社会とつながる体験をしてみたい」という思いを胸に、一歩踏み出してみるシニア留学は、新しい景色や出会いをきっと届けてくれるはずです。
「自分の時間を大切にしながら、新しい世界に触れてみたい」そんな方に向けて、オーストラリアで英語を学びながら趣味を楽しむ体験型留学の魅力や、具体的な楽しみ方をご紹介します。
Contents
趣味を楽しむシニア留学には2つの方法がある

趣味をきっかけにした留学と聞くと、「海外の文化を体験してみたいけど、具体的に何をするの?」と感じる方も多いかもしれません。実は大きく分けて2つの方法があります。
1. 自分で参加したいイベントやレッスンを決めてから渡航する
たとえば、「メルボルンのコーヒースクールでラテアートを学びたい」「ゴールドコーストのサーフィンスクールに通いたい」など、あらかじめ参加したい趣味やイベントを決めてから留学します。
この場合は、語学学校に通いながら、授業が終わった午後や週末の時間を使って、自分の趣味を思いきり楽しむスタイルです。
オーストラリアはほとんどの都市に語学学校があるので、趣味のスクールやイベントの近くで語学学校を探すことも可能です。
2. 語学学校のアクティビティやプログラムに参加する
英語以外の何かにトライしたいけど、具体的に何、となるとよく分からない。という方には、語学学校が提供するプログラムがぴったり。
たとえば、英語レッスンと一緒に午後はゴルフやヨガ、バリスタ体験などを組み合わせたプログラムや、国立公園や世界遺産巡りのアクティビティ、学校が手配するボランティア活動に参加する方法があります。
これから始めたい趣味、または興味はあるけど日本では機会がなかったという方でも、体験しやすいのが魅力です。
オーストラリアだからこそできる体験

オーストラリアは日本の約20倍もの広さを持ち、都市ごとに気候や文化が大きく異なるので、趣味や興味に合わせて留学先を選ぶ楽しみがあります。
例えば——
ケアンズ:世界遺産のグレートバリアリーフを有し、初心者でも体験できるダイビングや海のアクティビティが人気。自然を愛する方にはぴったりです。
ブリスベン:都会と自然が調和する街で、アートギャラリーや博物館、劇場など多彩なカルチャーに触れられます。2032年夏季オリンピックの開催地としても注目。
ゴールドコースト:青い海とサーフカルチャーの街。初めてでも挑戦しやすいサーフィンレッスンやビーチヨガも。
メルボルン:世界的に有名なカフェ文化の街。バリスタ体験やチョコレートテイスティングで「味わう」「学ぶ」を同時に楽しめます。
どの都市に滞在するかを選ぶことは、「どんな趣味やライフスタイルを楽しむか」を決めることでもあります。都市選びからワクワクできるのが、オーストラリア留学の魅力です。
さらに、オーストラリア各地ではさまざまなスポーツや文化イベントが毎年開かれています。
ケアンズのアイアンマンレースや盆踊り祭り、メルボルンのフード&ワインフェスティバル、各地のマーケット、世界的にも有名なスポーツイベント(全豪オープンテニス、メルボルンカップ、サーフィン世界大会など)も豊富で、ただ観光するだけでなく「体験」として楽しめます。
★筆者ひとことメモ★
私たちがお手伝いさせていただいたお客様の中には、こんな素敵なご計画を立てられた方がいらっしゃいます。
A様は、長年マラソンを楽しまれている方でしたが、2024年に開催されたブリスベンマラソンへの出場を目標に、3カ月間の留学を決意されました。ちょうど同じ時期に、近隣のゴールドコーストでもマラソン大会が行われており、ブリスベンだけでなく複数の都市を巡るご予定を立てていらっしゃいました。
こうしたイベントの開催時期にあわせて留学を計画することで、学びだけでなく、その土地の文化や雰囲気を肌で感じる特別な体験ができるのも、大人の留学ならではの楽しみ方です。

語学学校の活用方法
オーストラリアの語学学校は、午前中のみ、またはお昼過ぎまでの授業が中心。1日約4時間なので、午後は自分の趣味や現地の体験にあてることができます。
英語を学びながらでも十分にゆったり過ごせる時間があるので、休息時間を確保しながら無理なく楽しめる計画を立てられます。
語学学校の体験プログラムでは、英語初心者でも安心して参加できるように、以下のような工夫があります:
・英語レベルに合わせて調整された内容
・先生やスタッフが一緒に同行してサポート
・クラスメートと一緒に参加できるので不安が少ない
体験を中心に楽しみながら自然に英語を使うことで、「ただ勉強する」のとは違う学びが得られます。
- 「こう言いたいけど英語で何て言うの?」
- 「これを説明したい!」
という気持ちが自然に湧いてくるので、机の上の勉強だけでは得られない実践的な英語力が身に付きます。
特に、同じ趣味を持つ人と話すときは、話題に困らないので会話も弾みやすいです。
<語学学校手配プログラムの例>
| プログラム | 体験内容 | 英語力 | シニア向けポイント |
| ヨガ | 英語でヨガレッスンに参加し、リラクゼーションやストレッチを体験 | 初級~ | 体力に応じて無理なく参加可。心と体のリフレッシュにも◎ |
| サーフィン | 初心者向けから経験者向けまでサーフィンスクールに参加 | 初級~ | ビギナークラスもあり、安全対策もしっかり |
| ボランティア(くじら保護) | 調査補助や啓発活動など | 中級程度~ | 自然や動物が好きな方におすすめ。海辺の街での生活も楽しめる |
| ボランティア(日本語教師アシスタント) | 日本語学習者の会話相手や授業補助 | 中級程度~ | 英語と日本語を両方活かせる活動。文化交流の機会も豊富 |
“趣味を楽しむ”ための注意点

海外という、いつもと異なる環境で趣味を楽しむことは、とても新鮮で魅力的な体験になります。しかし、たとえ長年続けてきた趣味であっても、現地のやり方や雰囲気の違いに戸惑うことや、「思っていたのと少し違う」と感じることもあるかもしれません。
そんなときでも不安なく、そして心から楽しむために、事前に以下のような注意点を確認しておくと安心です。
英語力がカギになる
一番大きな壁はやはり英語力です。
- 趣味のレッスンやボランティアでも説明や重要事項を理解できない
- コミュニケーションが不安で楽しめない
ということが起こると、せっかくの体験も十分に楽しめない場合があります。
対策
- 事前に参加したいプログラムや体験の「必要な英語レベル」を確認する
- 渡航後の数週間は、まず語学学校で英語力を集中して身につける
- オンライン英会話などで、留学前に準備しておく
ボランティアは条件がある場合も
学校が手配するボランティア活動は英語力が中級以上必要という条件がつくことがあります。
また、中長期滞在向けのプログラムが多いため、
- 短期留学の場合は希望通りに参加できない
- 期間に制限がある
という点も事前に確認しておくことが大切です
スポーツはケガのリスクがある
例えば、サーフィンやマラソン、テニスなどスポーツを楽しむ場合、
- 初心者で不安がある
- ケガをしたときの対応が心配
ということもあります。
対策
- 初心者の場合は事前にその旨をスクールやインストラクターに伝える
- 経験者でも万が一の場合の保険に加入しておく
限られた留学期間の中で、この機会にやってみたい!という事がたくさんある方もいるでしょう。ですが、やりたいことを欲張りすぎず、余裕を持ったスケジュールを組むことで安心して一つ一つの体験を満喫してほしいと思います。
こんな楽しみ方もあります
趣味の留学というと「学ぶ・習う側」というイメージを持つ方が多いかもしれませんが、
でも、実際にはそれだけではありません。
「教える」という行為は、自然にコミュニケーションの場を生みます。英語で説明したり、相手の話を聞いたりする中で、語学力はもちろん、友達の輪も広がっていきます。
特にシニア世代の方にとっては、長年培った趣味や特技をシェアすることで、
「もっと伝えたい」「もっと話したい」という気持ちが芽生え、英語の勉強がより前向きで楽しいものになるのです。
過去にサポートさせていただいたお客様の中には、シェフやパティシエの方がいらっしゃいました。
留学中、同じ学生寮に住むほかの学生に手料理をふるまったり、地域のイベントに出店して手作りのお菓子を販売したりと、ご自身の得意なことを通じてたくさんの人と交流を深めていらっしゃいました。
ご自身の経験やスキルを「分かち合う」ことも、留学の大きな魅力です。
そしてそれは年齢に関係なく、世界中の人たちと心を通わせる素敵なきっかけになります。
オーストラリアの語学学校には、そんな生徒の自主性や企画を応援してくれるところが多くあります。
たとえば、ゴールドコーストの語学学校に通っていた、元ダンス講師の日本人留学生の方は、学校内でダンスアクティビティを企画し、他の生徒たちと一緒に踊ったり、教えたりしながら、とても楽しい時間を過ごしたそうです。

現地のサークルや地域のアクティビティに参加
語学学校以外にも、地域のコミュニティセンターやカルチャースクールなどで、ダンス・絵画・音楽・英会話など、さまざまな趣味のサークルや教室が開かれています。
日本ではつい、
「上手じゃないと恥ずかしいかな?」
「参加しているのはどんな人たち?」
「学生?主婦?人間関係は?」
などと考えてしまって、一歩踏み出せないこともありますよね。
でも、オーストラリアという知らない土地・文化・言葉の中では、そんなことを気にする必要がありません。
みんなが「趣味を楽しむ仲間」として自然に受け入れてくれるので、
「とにかく好きだからやってみたい」
「楽しい時間を一緒に過ごしたい」
という気持ちだけで十分です。
そこで英語で話すこと自体が練習になり、知らない世界を知るワクワク感も味わえます。
<ケアンズ市内での無料アクティビティ例>
ローカルの方と一緒に楽しめるパークフィットネスクラス。誰でも無料で参加できるシニア向けエクササイズなどもあります。
まとめ
50代・60代だからこそ、好きなことをじっくり味わう余裕や人生経験を活かした深い交流が出来ます。
・オーストラリアは都市ごとに特色があり、自分の「好き」を中心に選べる
・語学学校の授業は午前中が多く、午後は趣味や体験に使える
・同じ趣味を持つ仲間と出会え、英語力も自然にアップ
・年齢を気にせず挑戦できる環境が整っている
・英語力は大事なので、事前の準備と留学中の学びを組み合わせるとより楽しめる
これからの人生をもっと豊かにする「自分へのご褒美留学」 ぜひ考えてみてくださいね。

