シニア留学のメリットとデメリット

「いつか海外で暮らしてみたい」「英語を学んでみたい」
 そんな思いをずっと胸に秘めてきた方も多いのではないでしょうか。

「でも、もう50代だし……」


 「60代からなんて、無理かもしれない……」

そう感じて一歩を踏み出せずにいる方にこそ、知っていただきたいのが シニア留学 の魅力です。実は、年齢に関係なく学びたいという気持ちがあれば、オーストラリアはとても優しい場所。現地の語学学校には、70代や80代の方も通っています。

この記事では、そんなシニア留学のメリットとデメリットを、わかりやすく解説していきます。「海外は初めてで不安」「若い人と混ざって浮かないかな?」と心配な方も、この記事を読めば一歩踏み出す勇気がきっと湧いてきます。

シニア留学のメリット

若い留学とは違い、年齢を重ねた今だからこそ感じられる喜びや発見があります。シニア留学には、若い世代とはまた違った魅力がたくさん詰まっています。ここでは、50代・60代の方がオーストラリア留学で得られるメリットをご紹介します。

ただ「来るだけ」で感動できる

若い頃は留学なんて夢のまた夢だった――


 そんな方にとって、シニアでの留学は長年の夢を叶える瞬間です。

飛行機を降りて、オーストラリアの空気を吸い込んだその瞬間。バスに乗ったり、英語でカフェに注文したり、ホームステイ先で英語の挨拶をしたり――。どんな小さなことでも、心から「来てよかった」と思えるのがシニア世代の強みです。

若い人は海外旅行や留学に慣れていて、こうした日常の体験を「当たり前」と思いがち。ですが、シニア留学生の多くは「ここに来られたことだけで嬉しい」「人生でこんな経験ができるなんて」と、感動のハードルが低い=小さなことでも幸せを感じられるという方が多い印象です。

何があっても、動じない落ち着き

大人の留学で強い味方になるのが、これまでの人生経験です。

海外では、予定通りにいかないことや予期しないトラブルもあります。ホームステイで言葉が通じなくて困ったり、バスに乗り間違えたり、買い物で戸惑ったり……。

でも、そんな時でもシニアの方は焦らず、慌てず、冷静に対処できるのです。
 「まあ、こんなこともあるよね」と受け流せるのは、これまでたくさんの経験を積んできた大人ならでは。こうした「心の余裕」こそが、留学生活をより豊かにしてくれます。

何かトラブルがあったときに、

「なんでこんな目に合わないといけないの」

「なんで、こんなことが起こるの?最悪!」

という発想をしないのが、シニアの心の器だと思います。何があっても、経験、としてとらえることが出来るのは、大人の余裕です。

まあ、こんなこともあるわよ、と思えるのは、大人の余裕です。

仕事探しをしなくていい安心感

若い世代の留学生は、「できるだけ長く滞在したいから、現地で仕事もしたい」という方が多いですが、シニア留学では働かずにゆっくりと学ぶスタイルが主流です。

「毎日通学だけして、午後はカフェでのんびり」「週末は観光や読書で過ごす」
 そんな贅沢な時間の使い方ができるのも、大人留学の特権。

アルバイトを探すストレスや、履歴書の準備、面接対策などから解放されて、英語と文化にじっくり向き合える環境が整っています。

経済的な余裕があるからできること

50代・60代は、ある程度の経済的な安定がある世代でもあります。

「若い頃はお金がなくて断念した」「子育てが終わって、やっと自由に使えるお金ができた」


 そんな方にとって、今こそが理想的なタイミングです。

現地の美味しいレストランに行ったり、観光地に足を延ばしたり、ちょっと高めのアクティビティにも参加できたり――。節約だけを考えるのではなく、心の豊かさを優先した留学スタイルが選べます。

夢を叶えるバケットリストの達成

「いつか海外で英語を学んでみたい」


 「オーストラリアの青い空の下を歩いてみたい」


 「ホームステイを体験してみたい」

そんな夢を叶えるために、シニア留学を選ぶ方も少なくありません。これはまさにバケットリストの達成です。

若い頃には叶わなかった夢を、今、自分の足で実現できる。それは大人になったからこそできること。
 たとえ1週間の短期留学であっても、その感動は若い人の数ヶ月分にも匹敵します。

また、20代のころにワーキングホリデーに行くチャンスがあったのに、その時に行かなかった、という後悔を抱える中高年も意外と多い。勇気がないまま、時間がたち、年齢制限である30歳を超えてしまって、結婚、出産で、気が付いたら50代。

そんな人は、子供が自立した今こそ、第2のワーキングホリデーを楽しむのもいいかもしれません。

リタイア後だからこそできる“時間の自由”

現役を引退した後、時間の使い方は自分次第。


 「今しかない」「このタイミングしかない」と思えるのは、リタイア後の今かもしれません。

仕事を辞めたあと、体が元気なうちに何か新しいことに挑戦したい――。
 そんな思いを持つ方にとって、シニア留学は最適な選択肢です。

特に長期留学では、若い人の場合「帰国後の再就職をどうしよう」「キャリアが途切れるのでは」といった心配がつきまといますが、シニアの場合はそういった焦りがないのも大きな利点です。

「ゆっくり1ヶ月、2ヶ月、語学だけに集中できる」
 「何も考えずにオーストラリアで暮らしてみたい」 そうした夢を実現できる環境が、あるのもシニアのメリットです。

社会人経験があるので若い人から頼られる

語学学校では、年齢も国籍も異なるさまざまな学生と出会います。そんな中で、社会人経験のあるシニア世代は、若いクラスメイトにとって自然と“頼れる存在”になることがよくあります。若い人たちは、進路や人生について迷いながらも、親には言えない悩みを抱えているものです。そんなとき、人生経験のある年上の仲間がそばにいるだけで、心の支えになります。シニア世代の落ち着いた雰囲気や、焦らず話を聞いてくれる姿勢は、精神的な安心感を与えてくれるのです。また、同世代間の競争に疲れている若者にとって、年上の人はライバルではないからこそ、本音を語りやすくなります。社会の中で揉まれた経験があるからこそ出せる包容力や、柔らかな言葉が、若者にとっては何よりの癒しになるのです。留学という非日常の中で、世代を超えてつながれる関係は、互いにとってかけがえのない学びになるでしょう。親と年齢が近い圧倒的に頼れる存在だからこそ、でも、親ではない他人だからこそ、いえる悩みがあります。

大人なので接客などの仕事が見つけやすい

シニア世代の強みは、何といっても豊かな社会人経験です。接客業では、ただ商品を売るだけでなく、お客様との円滑なコミュニケーションや気配りが求められます。若い人の場合、基本的な接客マナーや会話力を一から学ぶ必要がありますが、シニアはこれまでの人生で培った対人スキルがすでに備わっています。スモールトークのようなさりげない会話も自然にできるため、常連のお客様にとっても居心地の良い空間をつくることができます。また、シニアが持つ“おもてなしの心”は、接客業において非常に重要な要素です。お客様の表情や行動からニーズを察し、困っている人にはさりげなく手を差し伸べるといった気遣いは、若い人にはなかなか真似できないものです。実際に、日本の大手ファミレスでも、シニアを率先して雇用する動きが出ています。こうした温かさや落ち着きが、店舗全体の雰囲気を明るくし、自然とお客様の満足度にもつながっていきます。年齢を重ねたからこそできる接客が、シニア留学における大きな武器になります。

大人なので人として成熟しているので英語できなくても仕事がある

英語が完全に流暢でなくても、大人としての成熟度やマナーが評価され、仕事を見つけることができます。例えば、レストランやカフェでの接客業、ホテルでのフロント業務など、コミュニケーションが重視される仕事では、英語力よりも対応力やホスピタリティが重要視されます。大人としての落ち着きや経験を活かして、現地での仕事を見つけましょう。

大人なので若い人よりも真剣に学ぶ姿勢

シニア世代の留学生は、限られた時間の中で学びに来ているという強い意識を持っています。「次はいつ来られるか分からない」「今しかない」という思いがあるからこそ、目の前の授業に真剣に向き合う姿勢が自然と生まれます。

多くのシニアは3カ月以内の短期留学が中心で、1年単位で来ている若者とは違い、一日一日をとても大切にしています。「せっかく時間とお金を使って来たのだから無駄にしたくない」という気持ちも強く、学校を休むことなど考えられません。また、若い世代にありがちな夜遊びや友達との誘いに流されることも少なく、生活リズムが安定しているのもシニアの特徴です。学ぶことが目的であり、環境を楽しみながらも、常に学びに真摯に向き合うその姿は、若いクラスメイトにとっても刺激になります。年齢を重ねたからこその集中力と意欲が、シニア留学をより充実したものにしてくれます。

一方で気をつけたいこと:シニア留学のデメリット

どんな選択にもメリットがあれば、注意すべき点もあります。
 ここでは、50代・60代の方が留学を考える上で事前に知っておくと安心な“デメリット”やハードルを紹介します。

年齢を気にしがち

周囲の若い学生に比べて年齢を気にしてしまうことがありますが、自分のペースで学ぶことが大切です。年齢にとらわれず、自分の目標や目的に向かって努力することが重要です。また、年齢が違うからこそ学べることも多く、若い学生との交流を通じて新しい視点やアイデアを得ることができます。

いろいろなことを知っているからこそ、不安が多い経験が多い分、不安も多くなることがあります。しかし、計画を立てて準備をすることで、これらの不安を軽減することができます。例えば、留学前に現地の情報を収集し、必要な手続きや生活費の見積もりを立てることで、心の準備が整います。また、不安を感じたときは、周囲の人々や留学エージェントに相談することも大切です。

親の介護があると、長期の不在が難しい

50代・60代は、自分の親が高齢になって介護が必要になる年代です。
 「何かあったらすぐに帰れるだろうか」
 「不在中に迷惑をかけないだろうか」

こうした心配があると、長期間家を空けるのが難しくなります。

ただし、最近では1週間〜2週間の短期留学も多くの学校で提供されています。
 「短いけれど濃い体験をする」というスタイルなら、家族に相談しながら実現できる可能性も高まります。

現役で働いていると、長期休暇が取りにくい

まだ現役で仕事をしている方にとって、会社を長く休むのは現実的に難しいこともあります。
 特に日本では、有給休暇が取りにくかったり、長期休職が難しかったりする環境が多いのが現状です。

さらに、若い人のように「仕事を辞めて次のステップへ」というような転職戦略が取りにくいのもシニア世代の特徴です。
 そのため、長期留学が難しい場合は、1週間〜3週間の短期集中コースを検討するのが現実的な選択肢となります。

家族の反対にあうことがある

50代・60代の方の中には、配偶者やお子さんからの理解が得にくいという悩みを抱える人もいます。

「今さら英語を学んで何になるの?」
 「主婦なのに家を空けて大丈夫なの?」
 「お金の無駄じゃないの?」

そうした言葉に、せっかくの気持ちがくじけてしまう人もいます。
 でも、あなたの人生はあなたのものです。誰かの承認がなければ動けないわけではありません。 実際に留学した女性の中には、「最初は家族が反対していたけど、帰国後の自分のイキイキとした姿を見て、応援してくれるようになった」という人も少なくありません。
やりたいと思った今が、一番のタイミングかもしれません。

体力の衰えを感じることがある

シニア留学でよく聞く声のひとつが「体力が続かないかもしれない」という不安です。
 若い人のように毎晩パーティに行ったり、週末にハードなアクティビティに参加したり――そんなスタイルにはついていけないかもしれません。

ですが、それはそれでまったく問題ありません。
 オーストラリアの語学学校には、自分のペースで参加できるようなカリキュラムや活動がたくさんあります。
 英語の授業は1日4時間しかありませんから、午後は自由時間にしたり、週末はのんびりビーチを散歩したりできます。

「無理をせず、体調に合わせて自分らしく過ごす」
 それこそが、シニア留学の大きな魅力のひとつでもあります。

持病がある場合、準備が必要

持病や常備薬がある方は、事前の準備がとても大切です。
 海外では、日本のようにすぐ病院にかかったり、同じ薬を手に入れるのは難しいことがあります。

そのため、主治医と相談して英文診断書を準備したり、薬を多めに持参することが必要です。
 また、海外旅行保険への加入も忘れずに。

体調に自信がない方は、まずは1週間程度の短期プログラムから試してみるのもおすすめです。

まとめ:年齢は関係ない、自分の人生を生きよう

50代・60代の女性が留学するというのは、まだまだ日本では少数派かもしれません。
 ですが、オーストラリアに行ってみると、年齢に関係なく学びたい人が集まっている場所がたくさんあります。

・感動する心
 ・ゆったりとした心の余裕
 ・経済的・時間的な自由
 ・そして、自分の人生を自分で切り開こうとする勇気

それらをすべて兼ね備えた、シニア世代だからこそ実現できる留学があります。

「若い頃にできなかったからこそ、今やってみたい」
 「今さらではなく、“今から”」

今日は残りの人生で一番若い日、です。

最初の一歩を踏み出すお手伝いは私たちがしますので

安心して飛び込んでみてください。

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