オーストラリア留学に必ず必要になるのが 「有効なパスポート」 です。
パスポートは「海外での身分証明書」であり、日本人としての国籍を証明する大切な書類。これがなければ飛行機にも乗れませんし、学生ビザの申請すらできません。
今回は、これから留学を考えるシニア世代の方に向けて、パスポート取得や更新に関する基本情報と、失敗しないためのポイントを丁寧にご紹介します。
パスポートの有効期限を必ず確認しましょう
まず最初に確認すべきは、現在お持ちのパスポートの有効期限です。
- 「まだ数か月残っているから大丈夫」
- 「帰国日までは期限があるから心配ない」
そう思ってしまう方もいらっしゃいますが、実は注意が必要です。
オーストラリアの学生ビザは、パスポートの有効期限に大きく左右されるため、帰国予定日ぎりぎりの有効期限だと、ビザの滞在期間が短くなってしまう可能性があります。
安心して留学生活を送るためには、少なくとも留学期間+6か月以上の余裕を持っていることが望ましいです。
特に50代以上の方の場合、これから数年間をかけて長期留学をするケースもありますので、思い切って 10年有効のパスポート を取得するのがおすすめです。
期限がギリギリなら早めに更新を
もしパスポートの有効期限が留学予定日や帰国予定日に近い場合は、早めに更新しておくことが大切です。
期限が残っていても、更新は有効期限の1年前から可能です。
例えば:
- 「来年に留学を計画しているけれど、パスポートの期限はあと1年半しかない」
- 「滞在中に期限切れになるのは不安」
こうした場合は、迷わず更新しておきましょう。期限が残っていても更新は可能なので、安心して準備を進められます。
パスポートの申請方法

申請方法は大きく分けて次の2つです。
- 各都道府県のパスポートセンターや役所窓口で申請
- マイナンバーカードを利用したオンライン申請(一部地域で対応)
ただし、どちらの場合も 受け取りは本人のみ、指定の窓口で 行います。代理人や家族が代わりに受け取ることはできませんので、スケジュールを考えて行動する必要があります。
<各都道府県の窓口、オンライン申請について:外務省ホームページよりご確認いただけます>
手数料
- 10年用:約16,000円
- 5年用 :約11,000円
都道府県での手数料の違いや、オンラインは窓口よりも手数料が安い場合もあります。
<東京都の場合:生活文化局ホームページよりご確認いただけます>
紛失した場合の対応
「昔持っていたけれど見当たらない」「どこにしまったか忘れてしまった」そんなケースも珍しくありません。
もし以前のパスポートを紛失してしまった場合は、警察に遺失届を提出し、その受理番号を持って再申請します。
これをしないと新しいパスポートを発給してもらえませんので、必ず先に手続きを行いましょう。
必要書類を事前に確認
申請の際には次の書類が必要です。
- 戸籍謄本または戸籍抄本(6か月以内に発行されたもの)
- 本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)
- 写真(縦45mm×横35mm、6か月以内に撮影、背景は無地)
- 申請書(窓口で入手可能、または事前に印刷して記入)
特に 写真 は再提出になることが多いので注意が必要です。
パスポート写真の撮り方のコツ

パスポート写真は規格が厳しく、基準を満たさないと再提出になります。
最近は 街中のスピード写真機にも「パスポート用モード」があり、十分に対応可能です。費用も手軽で、現実的な選択肢です。
ただし、
- メガネの反射が出る
- 髪が目にかかる
- 背景に影が入る
などの理由で失敗することもあります。
不安な方やきれいに仕上げたい方は、写真館での撮影も安心です。多少費用はかかりますが、規格を確実に満たしてくれます。
《写真撮影のコツまとめ表》
| ポイント | 注意すること |
| 表情 | 無表情で、口を閉じる。軽い微笑みはOK |
| 目元 | 髪が目にかからないようにする |
| メガネ | 反射や色付きレンズはNG |
| 背景 | 白や薄い色の無地、影なし |
| サイズ | 縦45mm×横35mm、顔の大きさに注意 |
| 方法 | まずはスピード写真でOK。不安なら写真館へ |
パスポート更新チェックリスト
忘れ物や手続き漏れを防ぐために、次のチェックリストを使いましょう。
| 項目 | 確認内容 | チェック |
| 有効期限 | 留学期間+6か月以上残っているか | ☐ |
| 戸籍謄本・抄本 | 6か月以内に発行されたものか | ☐ |
| 本人確認書類 | 運転免許証・マイナンバーカードなど | ☐ |
| 写真 | 規格を満たすか(顔のサイズ、背景) | ☐ |
| 申請書 | 窓口または事前に記入済みか | ☐ |
| 紛失対応 | 警察に遺失届を出したか(紛失の場合) | ☐ |
| 受け取り予定 | 本人が窓口に行ける日程を確保したか | ☐ |
現地でのパスポートの役割

パスポートは「出入国のときだけ使うもの」と思いがちですが、オーストラリアでは 現地での身分証明書 としても必要です。
- 銀行口座を開設するとき
- 携帯電話を契約するとき
- 学校での手続きのとき
このような場面で提示を求められます。
ただし、持ち歩きには紛失のリスクも伴います。外出時は必要なときだけ携帯し、それ以外は宿泊先のセーフティボックスなどに保管しましょう。



