「海外に行ってみたいけど、健康面が心配で…」
「英語も話せないし、もし体調を崩したらどうしよう」
「病院のこと、食事のこと…全部不安で踏み出せない」
50代・60代という年齢になると、体力や健康への心配が出てくるのは自然なことです。
特に、はじめての海外となると、その不安はさらに大きくなるかもしれません。
ですが、結論から言うと――
健康に不安があっても、オーストラリア留学は十分可能です。
実際に、シニア世代の方々が、短期・長期にかかわらず、海外での滞在を楽しみながら学び続けています。
この記事では、健康に不安を感じている方が、安心して留学にチャレンジできるように、現地の医療事情や食事環境、滞在方法などをわかりやすくご紹介していきます。
Contents
病院でちゃんと診てもらえる?英語が話せなくても大丈夫?

「現地で病気になったらどうするの?」
「英語が話せないのに、どうやって症状を伝えるの?」
と不安になるかもしれません。
しかし、オーストラリアには、日本語が話せるスタッフがいる病院もあります。特にシドニー、メルボルン、ブリスベンなどの都市部では、日本語対応が可能なクリニックや、通訳付きの病院もあります。
オーストラリアの医療費は高額になりますが、日本から海外旅行保険に加入していくことで通院費などもカバーされます。また、学生ビザの学生は、必ず「OSHC(海外留学生健康保険)」に加入することになっていますので、保険証を持参して診療を受ければ、高額な医療費を心配する必要もありません。
また、語学学校のスタッフに体調不良を伝えれば、その学校の学生がよく行く、近くの病院を教えてくれたりもします。ある学校では、足をケガした学生を、校長先生自ら病院まで車で送ってくれたというエピソードもあり、学生のために親身にサポートしてくれる語学学校もあります。
授業時間も長すぎず無理なく参加できる
語学学校の授業は、1日中あるわけではありません。授業期間は1日4〜5時間程度です。学校によってはクラスによって、午前中、午後にわかれます。間に休憩もあり、シニア世代でも体力的に無理なく参加できるスケジュールになっています。
アクティビティは自由参加。好きなものに参加してOK

語学学校では、授業以外にさまざまなアクティビティが行われています。
「スポーツなど多いのかな…」「若い子についていけるか不安…」という不安もあるかもしれませんが、アクティビティは基本的に自由参加です。体調や体力に合わせて、自分のペースで参加するか選べます。
例えば、こんなアクティビティはシニアの方にもおすすめです
- 美術館見学
- クッキングアクティビティ
- ボードゲーム
- アートワークショップ
- ワインのテイスティング
- カフェでコーヒーを楽しむ
- ヨガなどの健康系アクティビティ
どれも、体に無理なく、他の国の学生とも自然に会話が生まれるような内容です。普段の授業とはまた違ったリラックスした雰囲気の中で、楽しみながら英語に触れることができます。
体調が悪くなったら、すぐに誰かに相談できる環境

もし、現地で体調を崩した場合は、一人で我慢せず、すぐに周囲の人に相談することが大切です。
ホームステイ先であれば、ホストファミリーに伝えましょう。
語学学校にいる時であれば、学校のスタッフに声をかければ、近くの病院を紹介してくれたり、サポートしてくれる場合もあります。
また、学校のスタッフの多くは現地に長く住んでおり、医療機関や交通機関の情報に詳しいです。困ったときは頼りましょう。
日本人スタッフがいる学校もある

「やっぱり、日本語で相談できる人がいたら安心」
そんな方には、日本人スタッフが在籍している語学学校がおすすめです。
日本語で相談できるという安心感は、健康面だけでなく、生活や学習、滞在中のトラブルの際にも大きな支えになります。長く現地に住んでいる経験豊富なスタッフが、リアルなアドバイスをしてくれることもあります。
学校選びの段階で、「日本人スタッフがいるかどうか」もチェックポイントとして考えると良いでしょう。
食事が合わないかも…と心配な方へ

「油っこいものが苦手」
「日本食じゃないと胃の調子が悪くなる」
「アレルギーがあるけど対応してもらえるの?」
オーストラリアへの留学、特に初めての方の場合はこのような不安点も出てくるかと思います。
しかし、オーストラリアは移民の国なので、多国籍料理が当たり前にある環境です。
日本食レストランも多く、日本の調味料や食材が手に入るアジアンスーパーも都市に点在しています。例えば、オーストラリアの大手スーパーでは、うどんやそば、醤油などが売っています。めんつゆやカレールー、なめこが売っているお店もあります。
自炊もできる環境なので、体に合う和食を自分でつくることも可能です。
また、滞在スタイルによって食事の環境も変わります。語学学校では、以下のような滞在先を手配してくれます。
●ホームステイ
ホストファミリーが平日に朝と夜の2食、そして休日は3食を提供してくれるスタイルが一般的です。食事内容は家庭によって異なりますが、食べ物アレルギーがある場合は、学校がアレルギー対応をしてくれるホストファミリーを選んでくれます。
ここで重要なのは、アレルギーがある方は、必ず学校の申し込み時に、どんなアレルギーがあるかについて伝えておくことです。エージェントや学校経由で事前にリクエストを出しておけば、それに応じたファミリーを選んでくれるので安心です。肉を食べることができない方もいると思います。その場合はベジタリアンのご家庭のリクエストを出せるかどうか、エージェントや学校に相談が必要です。
ちなみに、動物アレルギーがある方は、申し込み時に伝えておくことで、そもそもペットがいないホームステイ先を選んでくれるので安心です。
●学生寮
学生寮は基本的に食事がついていないため、自炊するスタイルが一般的です。
「好きなものを好きな時間に食べたい」「他人に気を遣いたくない」という方には、学生寮が向いています。
ちなみに、オーストラリアで唯一、3食付きの学生寮を提供している語学学校もあります。
そこではビュッフェ形式で自分の好みに合わせて料理を選べるほか、自由に使えるキッチンもあるため、自炊との併用も可能です。

健康上の配慮が必要な方は、事前準備が大切
もし、過去に大きな病気や手術をされた方、現在持病を抱えている方は、学校から医師の「渡航許可書」の提出を求められることがあります。これは、担当医師がその学生が問題なく現地で留学ができるかどうかきちんと認めているか、授業に支障がないか、万一何かあったときに学校の方でどう対応すればいいかなど、学校が予め知っておく必要があるからです。
また、以下について確認をしておくと、現地でより安心して生活できます。
●英文の診断書・処方箋を準備する
現在服用している薬がある場合、医師に英文の診断書や処方箋を書いてもらいましょう。これを持っていけば、現地の医師に見せるだけで、英語で自分の体調を細かく説明できなくてもスムーズに対応してもらえます。
●薬の持ち込みは3か月分まで
オーストラリアに薬を持ち込む場合、3か月分までという制限があります。3か月以上留学を予定している方は、現地の病院で薬を処方してもらう必要があります。
その場合、前述した英文診断書が役立ちます。病院からもらっている薬だけでなく、もし普段から飲んでいる常備薬があれば忘れずに持っていきましょう。
●必ず保険加入はしていく
オーストラリアの医療費は高額です。海外旅行保険には必ず入っていくようにしましょう。後から立て替えた病院代を請求ができたり、保険会社によっては提携しているオーストラリアの病院の場合は、キャッシュレスで診療が受けられたりする場合もあります。
ただ、持病が悪化した場合で病院にかかる場合など、海外渡航前に発生した病気や症状は保険支払いの対象外になる場合があるので、事前に保険会社に確認をしましょう。
また、請求できる範囲も保険会社によって異なりますので、病院にお世話になりすぎないように、風邪程度であれば、薬局で薬を購入して様子を見てみるなど、日頃から健康的な生活を心がけるといいと思います。
いきなり長期が不安なら、短期から始めてみるのも◎

健康面が気になる方におすすめなのが、まずは1週間〜4週間程度の短期留学からスタートする方法です。
短期留学なら、体にかかる負担も少なく、オーストラリアの気候や環境が自分に合っているかどうかを体感できます。「これなら大丈夫」と感じたら、後から延長することもできますし、またあらためて長期で来るという選択肢もあります。
無理のないスケジュールと心構えで、「体調が悪くなったらどうしよう…」という不安も軽減されます。
まとめ|健康に不安があっても、留学は可能です
年齢を重ねると、健康面での不安が出てくるのは自然なことです。
ですが、それを理由に「留学は無理」とあきらめるのは、もったいないことだと思います。
オーストラリアの語学学校や医療体制は、シニア世代の留学生にも対応できるよう、整ったサポート体制があります。
また、無理のないスケジュールや日本語での相談環境、豊かな食事環境など、安心して暮らしながら学べる環境が揃っています。
何より、「英語を学びたい」「海外で生活してみたい」という気持ちこそが、留学の第一歩です。少しでも不安がある方は、まずは短期から試してみてはいかがでしょうか?
健康に気をつけながら、自分らしいペースで海外生活を楽しんでください。
50代・60代だからこそ味わえる、豊かな学びと出会いが、きっとあなたを待っています。

