50代女性が一人でオーストラリア留学しても大丈夫?初めての海外でも安心するための準備 | 40代・50代・60代・70代女性のオーストラリア留学|大人留学 by アクティブウーマン

50代女性が一人でオーストラリア留学しても大丈夫?初めての海外でも安心するための準備

オーストラリア留学専門カウンセラー  桜井彰子

「オーストラリアで、少し暮らすように過ごしてみたい」
「英語を習いながら、今までと違う毎日を楽しんでみたい」

そんな気持ちはあるけれど、一緒に行ってくれる人がいない。海外へ行ったこともなく、英語にも自信がない。一人で飛行機に乗り、知らない街で学校に通う自分を想像すると、急に心配になってしまう。

50代になって初めて留学を考える方には、こうした不安があっても不思議ではありません。仕事や家族のことには慣れていても、海外の空港やホームステイは初めての世界です。「日本ではできることが、海外ではできなかったらどうしよう」と考えることもあるでしょう。

筆者は、50代女性の一人留学を考えるとき、年齢や海外経験の有無だけで「大丈夫」「難しい」と決める必要はないと思っています。大切なのは、どの場面が心配なのかを具体的にし、自分でできることと、誰かに任せることを決めておくことです。

一人で留学するからといって、準備も手続きも、困ったときの対応も、全部一人で抱える必要はありません。この記事では、初めての海外で不安になりやすい場面と、安心につながる準備をお伝えします。

50代女性の一人留学で、何が心配になるのか

「一人で行くのが怖い」という気持ちの中には、いくつもの違う心配が含まれています。

例えば、次のようなことです。

  • 英語が聞き取れず、空港や学校で困らないか。
  • どの航空券を予約すればよいのか、判断できない。
  • 到着した空港で、送迎の人に会えなかったらどうするのか。
  • スマートフォンが使えず、誰にも連絡できなくならないか。
  • ホームステイ先で、食事や生活習慣が合うか。
  • バスや電車で、一人で学校へ通えるか。
  • 若い学生ばかりで、居場所がなくならないか。
  • 一人で過ごす時間が寂しくならないか。
  • 病気になったとき、どうすればよいのか。
  • 女性一人で街を歩いても大丈夫なのか。
  • 家族や仕事を置いて、自分だけ出かけてよいのか。
  • お金をかけたのに、楽しめなかったらどうするのか。

これらは、すべて同じ方法で解決できるものではありません。航空券の心配なら旅行会社に相談する。通学の心配なら経路を確認する。家族の心配なら日本での役割分担を決める。まずは「私は何が一番心配なのだろう」と分けて考えてみてください。

「海外に慣れていないから無理」ではなく、「到着後の移動が心配だから送迎をお願いしよう」と考えられるようになると、留学の準備は進めやすくなります。

一人で留学することと、すべて一人で手続きすることは別

インターネットで調べれば、学校への申し込みも、航空券の予約も、滞在先の手配も、自分でできそうに見えます。そのため、「留学するなら、このくらい自分でできなければ」と思ってしまう方もいるかもしれません。

でも、初めての海外で、使い慣れていない予約サイトを開き、英語の条件を読み、何十もの便を比較するのは大変です。学校の開始日と到着日が合っているか、ホームステイ先へ入れる日か、送迎を頼める時間か。航空券だけ見ていても、わからないことがあります。

筆者は、留学前の準備で無理に自立を証明する必要はないと思っています。留学の目的が「海外で暮らしてみたい」「英語を使ってみたい」なら、その体験に向けて、安心できる方法で出発できればよいのです。

苦手な部分は手伝ってもらい、現地では少しずつ自分でできることを増やしていく。それも、十分に意味のある一人留学です。

安心して相談できるエージェントを見つけたい方はこちら

初めての海外なら、航空券は旅行会社に任せるのもおすすめ

「どのフライトを取ればいいの?」で悩み続けなくていい

航空券の検索結果には、安い便、乗り継ぎがある便、早朝に着く便、夜に着く便など、さまざまな選択肢が並びます。初めての方には、金額以外の違いがわかりにくいでしょう。

「この便で本当にいいのかしら」
「到着日を一日間違えていないかしら」
「乗り継ぎ時間は足りるのかしら」

予約の直前まで不安になるようであれば、旅行会社に手配をゆだねるのもおすすめです。希望の出発空港、留学先、学校の開始日、滞在先への入居日を伝え、留学の日程に合う便を提案してもらえます。

もちろん、旅行会社を利用すれば、すべての問題が起きなくなるわけではありません。ただ、一人で画面を見ながら迷うより、条件を整理して相談できる相手がいることは、初めての海外では大きな安心になります。手配手数料がかかる場合でも、自分で調べ続ける時間や気持ちの負担を考えると、納得できる選択になる方もいるでしょう。

筆者としては、「全部自分で手続きをしなきゃ」と頑張りすぎるより、プロに任せて、安心して、らくに準備を進める方法も選んでほしいと思っています。

ホームステイでは、到着時間まで考えて便を選ぶ

留学の航空券は、目的地の空港に着けば何でもよい、というものではありません。ホームステイの場合は、ファミリーの受け入れや送迎の都合も考える必要があります。

弊社と提携している旅行代理店では、留学の航空券を扱っているため、ホームステイであれば、おおむね何時ごろに到着する便が利用しやすいかも理解しています。そのうえで、学校や滞在手配側に到着日・受け入れ時間を確認しながら、便を選んでいきます。

初めての方には、こうした点も含めて相談できることが心強いはずです。航空券の表示価格だけでは見えない、到着後の移動や体力の負担まで考えられるからです。

出発空港や目的地によっては、直行便を選ぶことで乗り継ぎの負担を減らせます。ただし、直行便でも到着時間が受け入れ条件に合うかは確認が必要です。「できるだけ迷いにくく、到着後も無理のない行程にしたい」と、希望をそのまま伝えてください。

予約後に誰へ連絡するかも確認する

予約するときは、荷物の条件、変更・取消の条件、欠航や遅延が起きた場合の問い合わせ先も確認しておきましょう。旅行会社の営業時間外はどこに連絡するのかも聞いておくと、慌てずに済みます。

また、航空券の予約を旅行会社に任せても、変更があったことが学校や送迎会社へ自動的に伝わるとは限りません。便の変更時は、誰が滞在先や送迎担当者へ連絡するのかを決めておくことが大切です。

空港の不安は、出発から到着後までの流れを確認する

空港で何をするのかを順番に知っておく

初めての空港で不安になるのは、英語だけが理由ではありません。何を、どの順番で行うのかわからないことも、不安につながります。

出発空港では、航空会社のチェックインや荷物の預け入れ、保安検査、出国手続き、搭乗口への移動があります。到着後は、入国手続き、荷物の受け取り、税関・検疫の手続きなどを経て、到着ロビーへ出ます。空港や利用方法によって細かな流れは異なりますが、全体の順番を知っているだけでも落ち着きやすくなります。

必要な書類は、パスポート、航空券の予約情報、滞在先の住所、学校名、送迎案内などを一つにまとめてください。スマートフォンに保存するだけでなく、紙でも持っておくと、充電切れのときに役立ちます。

入国に必要な許可やビザは、国籍、留学期間、学習内容などによって確認が必要です。自分の日程に必要な手続きを、留学エージェントと公式情報で確かめておきましょう。

送迎は「申し込んだから安心」で終わらせない

空港からホームステイ先まで、一人で移動することが心配なら、送迎の手配を検討してください。初めての土地で、疲れたまま荷物を持って交通機関を調べる負担を減らせます。

ただし、送迎を申し込んだ後には、待ち合わせ場所と連絡方法の確認が必要です。誰が迎えに来るのか、名前の書かれたボードを持っているのか、到着ロビーのどこで会うのか。送迎案内を見ながら確認しましょう。

「迎えの人が見つからなかった場合は、どこで待ち、誰に連絡しますか」と聞いておくことも大切です。不安なまま外へ出て探し回るより、指定場所で連絡できる準備があるほうが落ち着いて対応できます。

飛行機の遅延や変更があったときの連絡先も、通常の待ち合わせ案内と一緒に持っておきましょう。電話番号だけでなく、電話、SMS、WhatsAppなど、指定された連絡方法まで確認してください。

英語に自信がなくても、「助けを求める言葉」は準備できる

流暢に話せるようになってから出発しなくてもいい

「英語ができないのに、一人で行ってよいのでしょうか」と心配になる方もいると思います。確かに、英語が使えると便利です。でも、語学学校へ行く前に、何でも英語で対応できるようになる必要はありません。

学校選びでは、初心者の受け入れがあるか、自分の英語力に合うクラスがあるかを確認しましょう。初日の説明についても、何時にどこへ行くのか、何を持参するのかがわかっていると、気持ちに余裕ができます。

筆者が出発前におすすめしたいのは、難しい単語をたくさん覚えることより、困ったときに声をかける練習です。

  • Could you help me?(手伝っていただけますか?)
  • Could you say that again?(もう一度言っていただけますか?)
  • Could you speak more slowly?(もう少しゆっくり話していただけますか?)
  • Could you write it down?(書いていただけますか?)
  • I don’t understand.(わかりません。)

長い説明ができなくても、予約情報や住所を見せて、この一言を伝えられるだけで、助けを求めるきっかけになります。

わからないまま、わかったふりをしない

初めての海外では、相手に迷惑をかけたくなくて、聞き取れなくても笑顔でうなずいてしまうことがあります。でも、集合時間、行き先、食事、体調など、大切なことは確認したほうが安心です。

聞き返すことは失礼ではありません。相手にも、伝わっていないとわかったほうが説明を変えやすくなります。翻訳アプリやメモも使いながら、「もう一度お願いします」と伝えてみてください。

一人留学で役立つのは、間違えずに話す力だけではなく、自分がわからないことを相手に知らせる力です。

出発前、英語は何から始める?こちらでご紹介しています。

スマートフォンは、使える状態にするだけでなく練習しておく

日本の家族と連絡できることと、現地の相手に連絡できることは別

現地でスマートフォンが使えれば、地図、翻訳、家族への連絡などに役立ちます。ただし、通信方法は「ネットが使えるか」だけで決めないでください。

データ通信専用のSIMやeSIMでは、通常の電話番号への音声通話がプランに含まれていない場合があります。LINE通話は、相手もLINEを利用している必要があります。家族とLINEで話せても、現地のファミリーや送迎担当者へ同じ方法で連絡できるとは限りません。

出発前に、現地で連絡する相手が何を使っているのかを確かめ、それに合う通信方法を選びましょう。WhatsAppを指定されているなら、事前にインストールや登録を済ませ、操作を練習しておくと安心です。

「設定してもらった」だけではなく、自分で一度使ってみる

家族にアプリを入れてもらっても、現地で開き方がわからなければ困ってしまいます。地図で住所を探す、現在地を確認する、連絡先へメッセージを送る、写真や書類を添付する。出発前に、自分の手で一度試してください。

設定が難しい場合は、対応機種や利用条件も含めて相談できる窓口を選ぶとよいでしょう。苦手な操作は、手順を紙に書いてもらう方法もあります。

また、スマートフォンをなくしたり、故障したりした場合に備え、学校、滞在先、送迎会社、留学エージェントの連絡先は紙にも控えておきます。大切な予約情報は、通信がなくても確認できる形にしておくと安心です。

ホームステイでは、遠慮せず生活上の希望を伝える

日本の家と同じ暮らしを想像しすぎない

ホームステイは、現地の家庭の日常に参加する滞在方法です。食事の内容、シャワーの使い方、洗濯のタイミング、家族が過ごす時間帯など、日本での暮らしと違うことがあります。

「毎日ファミリーが観光に連れていってくれる」「いつでも英会話の相手をしてくれる」といった期待が大きすぎると、実際の生活との違いが寂しさにつながることもあるでしょう。ホストファミリーにも仕事や予定があり、一人で過ごす時間もあります。

出発前に、含まれる食事、部屋の条件、生活ルール、通学の目安を確認してください。アレルギーや食事上の制約、階段の利用など、生活に影響する条件も事前に伝えることが大切です。希望がすべてかなうとは限らないため、受け入れ可能な条件を確認しておきましょう。

ホームステイはホテルではない。自分から関わる姿勢を大切に

語学学校の担当者から、よく「ホームステイはホテルではありません」という言葉を聞きます。これは、現地の家庭の暮らしに参加するという意味です。何かをしてもらうことばかりを期待するより、自分から家族に関わってみる姿勢が、ホームステイを楽しむ秘訣だと筆者は思っています。

例えば、食事の後に自分の食器を下げる。「何か手伝えることはありますか?」と声をかける。朝は自分から挨拶し、帰宅したら「今日は学校でこんなことがありました」と話してみる。英語が上手でなくても、こうした小さな行動から会話が始まることがあります。

もちろん、家事をたくさん引き受けなければならないという意味ではありません。家庭によってやり方やルールが違うので、まずは「手伝いましょうか?」と聞いてみれば十分です。自分もその家で暮らす一人として関わることで、お互いの距離が少しずつ近づいていくのではないでしょうか。

「ホームステイはビジネス」と聞いて心配になったら

「ホストファミリーは、お金のために受け入れているのでしょう?」という話を聞き、寂しく感じる方もいるかもしれません。滞在費を受け取って学生を受け入れているという意味では、ビジネスの一面があるかもしれません。ただ、謝礼を受け取ることと、学生との交流を大切にすることは両立します。費用が発生するというだけで、温かい関係を築けないと決めつける必要はありません。

ここで、エージェントからもらったお見積もりの、ホームステイ滞在費を見てみてください。例えば、1週間400~430豪ドル※なら、1豪ドル=115円で計算すると約46,000~49,500円。1日あたりでは約6,600~7,100円です。実際の料金や含まれる食事は、学校・都市・部屋の条件などによって異なり、円換算も為替によって変わります。

筆者の実感として、オーストラリアでは、外食など日本の1.5倍以上に感じる出費もあります。レストランでランチとドリンクを頼むと、1人=4,000円ほど、あるいはそれ以上になることもあります。そうした環境で、部屋に加えて契約に含まれる食事を用意し、光熱費なども負担して学生を受け入れることを考えると、滞在費のすべてがファミリーの利益になるわけではないとわかると思います。

だからといって、お金を払っているのに必要な食事が提供されない、生活に支障がある、といった問題まで我慢する必要はありません。契約に含まれるものは確認しつつ、日々の暮らしではお互いに気遣い、感謝を伝える。そんな姿勢が、ホームステイでの安心と居心地のよさにつながると筆者は考えています。

※滞在費は2026年度の料金目安です。

「大人だから我慢しなければ」と思わない

50代の方は、相手に気を遣い、困っていても「これくらいは我慢しよう」と考えることがあるかもしれません。でも、食事が足りない、眠れない、体調に影響が出ている、といったことまで抱え込む必要はありません。

まずは、何に困っているのかを具体的に伝えてみてください。直接伝えることが難しければ、学校の滞在担当者や留学エージェントに相談しましょう。

ただし、相談すれば必ずすぐに滞在先を変更できるというわけではありません。空室状況や契約条件、追加費用などの確認が必要になる場合があります。だからこそ、気になることがあれば早めに相談することが大切です。

学生寮や、食事なしのホームステイという選択肢もある

どうしてもホームステイが心配であれば、学生寮という選択肢もあります。現地の家庭で暮らすより、食事や生活のペースを自分で決めやすいと感じる方もいるでしょう。ただし、学生寮にも共同生活のルールがあります。部屋が個室か相部屋か、キッチンやバスルームは共用か、年齢条件はあるかなど、自分に合う環境かを確認して選んでください。

一方で、「食事は自分で用意したいけれど、現地の人とも交流したい」という気持ちがあれば、食事なしのホームステイを検討してみてもよいと思います。学校によっては、こうした滞在方法も手配してくれます。キッチンを使える条件や調理・買い物の環境なども、申し込み前に確認しておきましょう。

筆者自身、ゴールドコーストに留学していたときは、食事なしのホームステイでした。ホストマザーは、自分の親と同じくらいの年齢の方。食事はそれぞれで用意していましたが、ときどき作ったごはんを分け合ったり、特売をしているスーパーマーケットへ一緒に買い物に出かけたりしました。

特別な観光に連れていってもらったことだけが、ホームステイの思い出になるわけではありません。「これ、少し食べてみる?」「今日はあのお店が安いから、一緒に行こう」。そんな日常のやり取りにも、現地で暮らす楽しさがありました。今でも、いい思い出がたくさん残っています。

食事なしだから交流もなくなる、というわけではありません。自分のペースで食事を用意しながら、同じ家で暮らす人との関わりを楽しむ。筆者にとっては、そんな距離感が心地よい滞在でした。

ホームステイか学生寮かという二つの選択肢だけで考えず、「何が心配で、どんな交流を楽しみたいのか」を伝えてみてください。食事の有無も含めて、自分に合う滞在方法を相談することができます。

通学と街歩きは、最初から完璧を目指さない

留学先は、観光の魅力に加えて毎日の動きやすさで選ぶ

一人留学では、学校へ通い、買い物をし、滞在先へ帰る日常が続きます。有名な観光地があるかだけでなく、自分が無理なく動けるかを考えて都市や学校を選びましょう。

通学時間、乗り換えの有無、バス停からの距離、坂道や歩く距離などは、生活の負担に関わります。「通学にはどれくらい時間がかかることが多いですか」「乗り換えが苦手なのですが、相談できますか」と聞いてみてください。

初日は、帰り道も含めて経路を確認しましょう。利用する交通手段の支払い方法、乗る場所、降りる場所を知り、余裕を持って出発すると安心です。わからないときに見せられるよう、学校と滞在先の住所を手元に用意してください。

女性一人で行動するときの基準を決める

オーストラリアでも、地域や時間帯、場所によって状況は異なります。「オーストラリアだからどこでも安心」と考えず、学校やファミリーに、生活圏で注意する場所や移動方法を聞いておきましょう。

最初のうちは明るい時間に周辺を歩く。夜遅い外出を無理にしない。人通りの少ない場所を一人で歩かない。貴重品から目を離さない。知らない人の誘いに、その場の勢いで応じない。こうした行動を自分の基準として決めておきます。

暗くなってから帰る予定がある日は、帰宅方法を先に確認してください。「少し怖い」「この道は不安」と感じたら、予定を変えたり、信頼できる相手に相談したりして構いません。

自分に合う街はどこ?おすすめの留学都市を見てみましょう。

若い学生の中で浮かないか、一人で寂しくならないか

年齢が違っても、英語を学ぶ「仲間」になれる

「周りが20代ばかりだったら、話が合わないかもしれない」「自分だけ年上で、浮いてしまわないか」。そんな心配をする方もいらっしゃると思います。

筆者は42歳のとき、オーストラリアに留学しました。語学学校は、確かに若い学生が中心です。ただ、実際にその中に入ってみると、皆、英語を学びに来ている「仲間」のような雰囲気なのです。

年齢も国籍も、これまでの経験も違います。それでも、同じ授業を受け、聞き取れない英語に戸惑い、言いたいことがうまく伝わるとうれしくなる。そんな経験を共有していると、年齢の違いばかりを意識しなくなっていきます。

年下の学生さんから慕われたり、時には相談されたりすることもあります。自分が「若い人についていけるか」と心配していたとしても、相手にとっては、話しやすく、頼りになる存在になることもあるのです。筆者の経験からも、年上であることが、そのまま学校での居心地の悪さにつながるとは感じませんでした。

もちろん、若い学生と同じように夜遅くまで出かけたり、すべての活動に参加したりする必要はありません。授業では一緒に学び、休み時間に話し、参加したいアクティビティを楽しむ。自分に合う距離感で関わればよいと思います。

同世代がいると安心する方は、希望時期の年齢構成や大人向けのコースを確認してみてください。ただし、学生の構成は時期によって変わります。年齢層だけでなく、授業の雰囲気、スタッフへの相談のしやすさ、放課後の活動も含めて、自分が過ごしやすそうな学校を選んでほしいと思います。

一人の時間を楽しめる予定も用意する

短い留学で、すぐに親しい友人ができるとは限りません。「友人ができなければ失敗」と決めてしまうと、必要以上に焦ってしまいます。

学校のアクティビティは、会話の話題や一緒に行動するきっかけがあるため、一人参加の不安を減らしやすい選択肢です。一方で、一人でカフェに入る、図書館へ行く、近くを散歩するなど、自分だけでも楽しめる過ごし方を考えておくと、誰かの予定に左右されにくくなります。

到着直後に寂しくなっても、それだけで「自分には向いていなかった」と判断する必要はありません。慣れない環境で疲れていることもあります。休む時間を取り、学校のスタッフに話したり、日本の家族と連絡したりしながら、少しずつ生活を整えていきましょう。

体調の心配は、相談先と休める予定を準備する

初めての海外では、移動や緊張で疲れやすくなることがあります。到着直後から観光を詰め込まず、まずは食事と睡眠、通学に慣れることを優先してください。

普段の薬や健康上の心配がある場合は、出発前に医師へ相談し、渡航中の対応を確認しておきましょう。薬の持ち込み条件や必要な書類は、薬の種類などによって確認が必要です。

海外旅行保険などを検討するときには、費用だけでなく、病気になった場合の連絡先、日本語で相談できるか、医療機関の案内を受けられるか、自分の留学内容や健康状態に合う補償かも確認してください。

現地で体調を崩したときは、授業を休む連絡先、学校や滞在先への相談方法を知っておくと安心です。生命に関わる危険や緊急の救助が必要な場合、オーストラリアの緊急通報番号は「000」です。

警察・消防・救急のどれが必要か、現在地とともに伝えます。これは通常の生活相談の窓口とは区別して、控えておきましょう。

家族と費用の心配も、出発前に整理しておく

家に残すことを、すべて自分で抱え続けない

一人留学への心配は、海外での生活だけではありません。「家族の食事はどうしよう」「親のことで何かあったら」「仕事を休んで迷惑にならないか」と、日本に残すことが気になる方もいるでしょう。

留学期間中に必要なことを具体的に書き出し、誰が担当できるかを話し合ってください。家族との連絡頻度や、急ぎの連絡が必要な場合の方法も決めておきます。

最初から長期を選ぶ必要はありません。まずは1週間など、家のことを任せやすい期間から海外で学校に通う経験をしてみる方法もあります。ただし、短期でも出発準備は必要です。「短いから簡単」と考えるより、自分と家族が納得できる日程を選びましょう。

まずは1週間から?自分に合う留学期間を考えてみましょう。

「行った価値があった」と思える目標を小さく決める

費用をかけると、「英語が大きく伸びなければ」「友人がたくさんできなければ」と、期待を高くしすぎることがあります。初めての留学なら、まずは自分が何を体験できたらうれしいのかを考えてみてください。

「一人で学校に通えた」「カフェで注文できた」「ホームステイ先で今日のことを話せた」。そんな目標にも意味があります。自分の言葉で海外の生活を体験できたことが、次の挑戦への自信になるかもしれません。

費用は、授業料だけでなく、滞在費、航空券、送迎、保険、通信、交通費、外食や活動費まで含めて確認しましょう。現地で使う予算と予備費も考えておくと、出発してからの心配を減らせます。

留学には全部でいくらかかる?期間別の費用はこちら。

出発前に確認しておきたいこと

最後に、一人留学の準備で確認したいことを整理します。これらは、出発前に留学エージェントからも案内される内容です。案内を受け取ったら、担当カウンセラーと一緒に確認しておくと安心です。

書類に目を通すだけでは、実際の場面をイメージしにくいこともあります。「空港で迎えの人が見つからなかったら?」「この連絡先には、どうやって電話をかけるの?」など、気になることはそのときに聞いておきましょう。

  • 留学期間・内容に合う入国手続きが済んでいるか。
  • 航空券の到着日が、滞在先の受け入れ日と合っているか。
  • 送迎の待ち合わせ場所と、会えない場合の連絡先がわかるか。
  • フライトが変更された場合、誰へ連絡するか決まっているか。
  • 現地の相手へ連絡できる通信方法を用意したか。
  • 学校と滞在先の住所、重要な連絡先を紙でも持っているか。
  • 初日の集合時間、持ち物、通学方法を確認したか。
  • 食事や体調など、生活上必要な条件を伝えたか。
  • 病気になったときの相談先と保険の連絡先がわかるか。
  • 家族との連絡方法と、日本での役割分担が決まっているか。

すべてを暗記する必要はありません。大切なのは、必要な情報がどこに書いてあるか、困ったときに誰へ連絡すればよいかを、自分でもわかっていることです。

「こんな基本的なことを聞いてもいいのかな」と遠慮せず、わからない点は担当カウンセラーに確認してください。一つずつ確かめておくことで、初めての海外でも、出発後の行動をイメージしやすくなります。

一人留学は、誰にも頼らず頑張るためのものではない

50代になって初めて海外へ行くことは、勇気のいる選択かもしれません。でも、不安があることと、留学を楽しめないことは同じではありません。不安の理由を一つずつ確かめ、必要な手配や練習をすることで、出発に向けた見通しはつけられます。

航空券は旅行会社に任せる。空港からの送迎を頼む。スマートフォンの使い方を教えてもらう。生活で困ったら、学校やエージェントに相談する。そうした助けを使うことも、一人留学を続けるための大切な選択です。

筆者は、「一人で行くのだから、全部自分でできなければ」と、出発前から自分に高いハードルを課さなくてよいと思っています。苦手な手配をプロに任せて、その分、現地で何を楽しみたいかを考える時間が増えるなら、それでよいのです。

「海外に行ったことがありません」「どの飛行機を取ればいいかもわかりません」。相談は、そんな段階から始めていただいて構いません。

アクティブウーマンでは、オーストラリアへの留学を考える女性からのご相談をお受けしています。一人での渡航が心配な方も、どの場面が不安なのかをお聞かせください。航空券の手配は提携旅行代理店をご案内し、学校や滞在先についても、希望や条件を確認しながら一緒に考えていきます。

「一人で行けるかどうか」を、今の時点ですべて判断しなくても大丈夫です。まずは、安心して出発するために、何を準備し、何を任せられるのかを知るところから始めてみませんか。


※緊急通報に関する確認先:オーストラリア政府「Triple Zero」
https://www.infrastructure.gov.au/media-communications/phone/triple-zero

※入国・ビザの条件や各サービスの内容は変更される場合があります。具体的な渡航日程に合わせて、公式情報と各手配先の案内をご確認ください。