シニア留学の目的──50代・60代から始まる“第2の人生”のために

はじめに:人生の後半に「学び直し」という選択を

50代、60代になると、定年や子育ての一区切りを迎え、「これからの人生をどう過ごそうか」と考え始める方が増えてきます。


若い頃のようにガツガツ働く必要はなくても、まだまだ心も体も元気。家でじっとしているだけでは物足りない──そんな思いから、「次は自分のために、好きなことをして生きたい」と考える方が多くなっています。

そんな中で、近年注目されているのが「シニア留学」です。


留学というと若者のものと思われがちですが、実は今、50代・60代の女性を中心に「人生のリスタート」として留学を選ぶ人が増えています。


そしてその目的は、単なる英語学習にとどまらず、「自分の世界を広げたい」「もう一度夢を追いたい」という前向きな気持ちから始まっています。

英語を使って働く──“好きなこと”が人生を豊かにする

「定年後もまだ働ける」「社会と関わり続けたい」という声は少なくありません。
 リタイア後の働き方として注目されているのが、“好きなこと”を生かした仕事です。

その中でも、英語を使った仕事は人気があります。


 いま日本では、外国人観光客の増加により、英語を使う機会が格段に増えました。観光地の飲食店やホテル、空港などでは、日常会話レベルの英語ができる人が歓迎されます。


 北海道のニセコや京都など、外国人が多く訪れる地域では、時給2000円を超える求人も珍しくありません。

また、国内リゾート地では人手不足もあり、シニア世代のリゾートバイトが注目されています。


 長い社会経験を持つシニア層は職場で頼りにされ、落ち着いた接客が好評です。


 「英語を使ってお客様をおもてなしする」「海外から来た人に日本を紹介する」──そんな仕事は、収入だけでなく生きがいにもつながります。

「英語でがっちりビジネス」ではなくても、 “好きな英語を通じて人とつながる” そんな働き方ができたら、豊かでハリのある日々になりますよね。

「英語が好き」その気持ちが原動力になる

もちろん、すべての人がキャリアアップのために留学するわけではありません。


 「英語を話せるようになりたい」「海外のカフェで暮らしてみたい」──その奥には、もっと深い想いが隠れていることもあります。

  • 若い頃から英語に憧れていた
  • 子育てや仕事が落ち着いた今、ようやく自分の時間が持てた
  • このまま何も挑戦しないと、後悔する気がする

そんな思いから留学を決意する方も少なくありません。


 「もう歳だから」と諦める必要はありません。英語は何歳からでも学べるスキルです。
 そして何よりも、“好き”という気持ちこそが最大の原動力になります。

英語の勉強を通して、同世代の仲間と出会い、外国人の友人と話し、毎日が新しい刺激に満ちていく──。


 そうした日々が、人生に再びワクワクを取り戻してくれるのです。

若い頃の夢を、いま叶えるという選択

「いつか留学したい」と思いながら、家庭や仕事を優先してきた方も多いでしょう。
 昔は留学というと、大学生や研究者が行う特別なもの。費用も高く、限られた人だけが叶えられる夢でした。

しかし、時代は大きく変わりました。


格安航空券の普及、オンライン英会話や海外情報の増加により、海外留学はぐっと身近なものになっています。


 とくにオーストラリアは治安がよく、英語がきれいで、人が親切。気候も穏やかで、シニアの方でも安心して滞在できる環境が整っています。

若い頃に諦めた夢を、今の自分で叶える。
 「昔の自分にもう一度チャンスをあげたい」という気持ちが、シニア留学を後押ししているのです。

中には、「子どもの留学をきっかけに自分も行くことを決めた」という方もいます。
人生の中で一度でも「留学」という選択をしてみると、自分自身が大きく変わることに気づくでしょう。

学び直しは、人生を前向きにしてくれる

留学の目的は、英語の習得だけではありません。
 新しい環境に身を置くことで、これまでの生活では得られなかった発見と気づきが生まれます。

海外では、年齢や肩書きよりも「自分がどう生きたいか」が重視されます。
 たとえ60代でも、夢を語れば「素晴らしいね!」と背中を押してくれる人が多いのがオーストラリアです。
 そんな環境にいると、自然と前向きになり、自分の中に眠っていた好奇心がよみがえります。

  • 英語で買い物をしてみる
  • カフェで店員さんと会話をする
  • クラスメイトとランチに行く

こうした小さな挑戦が積み重なり、自信へと変わっていきます。
 そして、「まだ自分にはできることがある」と気づいたとき、人生が再び動き出します。

新しい人との出会いが、次の生きがいになる

シニア留学の魅力のひとつに、年齢や国籍を超えた出会いがあります。

 語学学校では、世界各国から集まる学生と同じクラスで学びます。
 同世代のクラスメイトもいれば、20代の若者もいます。
 年齢の垣根を超えて交流するうちに、人生観が広がり、「世界の中で自分はどう生きたいか」を考えるようになります。

また、オーストラリア人はとてもフレンドリーで、街で出会った人との何気ない会話から友情が芽生えることもあります。

「今日は天気がいいね」「どこから来たの?」──そんな一言から始まる関係が、留学生活をより温かく、豊かなものにしてくれます。

まとめ:何歳からでも「遅い」はない

シニア留学の目的は人それぞれです。

  • 英語を使って仕事をしたい

  • 若い頃の夢を叶えたい

  • 新しい仲間を作りたい

  • 人生をもう一度リスタートしたい

どんな理由であっても、「やってみたい」という気持ちがあるなら、それが何よりの理由です。
 留学は、英語力をつけるだけでなく、自分を見つめ直し、新しい価値観と出会うきっかけになります。

オーストラリアは、シニア世代にとって最も過ごしやすい国のひとつ。
 自然が美しく、人が穏やかで、多様性を尊重する社会です。
 「学び」「交流し」「暮らす」──そんな体験を通じて、人生の後半をもっと豊かに、もっと自分らしく過ごすことができるでしょう。

<<【シニア留学とは?】へ戻る